- 62 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 01:50 ID:Bh7ReCsT
- 九、ジョバンニの切符
(壹/拾貮)
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| / // | // / | カタタン
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|_ ∧∧ | ∧,,∧ 」 ガタタン
//! (,, ゚Д) | ミД゚,, 彡\
//∧_∧i ⊃二二二二二⊂ミ ノ \\
|||| ミ,, ●Д) ( ミ〜 ||||
|||| ( つ ),,_______し ̄ \ ||||
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|||| ̄ ̄||||し' |||| ̄ ̄||||
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もうここらは白鳥區のおしまひです。ごらんなさい。 |
あれが名高いアルビレオの觀測所です。 |
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- 63 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 01:51 ID:Bh7ReCsT
- (貮/拾貮)
窓の外の、まるで花火でいつぱいのやうな、あまの川のまん中に、黒い大きな建物が四棟ばかり立つて、
その一つの平屋根の上に、目もさめるやうな、青寶玉《サハイヤ》と黄玉《トパァス》の大きな二つの
すきとをった球が、輪になつてしづかにくるくるとまはつてゐました。
黄いろのがだんだん向うへまはつて行つて、青い小さいのがこつちへ進んで来、間もなく二つのはじは、
重なり合つて、きれいな緑いろの両面凸レンズのかたちをつくり、それもだんだん、まん中がふくらみ出して、
たうたう青いのは、すつかりトパァスの正面に来ましたので、緑の中心と黄いろな明るい輪とができました。
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_ ヾ ;ヾ ;";ヾ ;ヾ ;" ";ヾ; ;" ;; ;ヾ 〃"ヾ"ヾ; ";ヾ ;" ;ヾ ;ヾ 〃 ";ヾヾ ;ヾ" ;ヾ ;ヾ_
_ " ;ヾ ;ヾ ;";ヾ ;ヾ ;" ";ヾ ;"+ ;ヾ ;ヾ ヾ〃ヾ";ヾヾ ;ヾ" ;ヾ ;ヾ ;";ヾ ;ヾ ;" ";ヾ ;" ;ヾ ;ヾ
〃 ";ヾヾ ;
;" ;ヾ ;ヾ 〃 ";ヾヾ ;ヾ" ;ヾ ;ヾ ;";ヾ ;ヾ ;" ";ヾ ;" ;ヾ ;ヾ 〃 ";ヾヾ ;ヾ" ;ヾ ;ヾ ;";ヾ ;ヾ
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それがまただんだん横へ外《そ》れて、前のレンズの形を逆に繰り返し、たうたうすつとはなれて、サハイヤは
向かうへめぐり、黄いろのはこつちへ進み、また丁度さつきのやうな風になりました。
銀河の、かたちもなく音もない水にかこまれて、ほんたうにその黒い測候所が、睡つてゐるやうに、しづかに
よこたわつたのです。
- 64 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 01:53 ID:Bh7ReCsT
- (參/拾貮)
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| / // | // / | カタタン
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|_ ∧∧ | ∧,,∧ 」 ガタタン
//! (,, ゚Д) | ミД゚,, 彡\
//∧_∧i ⊃二二二二二⊂ミ ノ \\
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|||| ̄ ̄||||し' |||| ̄ ̄||||
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あれは、水の速さをはかる噐械です。水も・・・ |
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< 切符を拜見いたします。
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- 65 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 01:54 ID:Bh7ReCsT
- (四/拾貮)
三人の席の横に、赤い帽子をかぶつたせいの高い車掌が、いつのまにか
まつすぐに立つてゐて云ゐました。
鳥捕りは、だまつてかくしから、小さな紙きれを出しました。
┌──┐ /二二二二二二二二
iニニ@ニi_ | ∧_∧i ∧∧
( ・∀・) ̄ (●Ж●ミ (゚Д゚,,)
( {H} つ 「i⊂ ), ,,. /,,つJ
| | | /t_ ⌒,);:〜( ) )
(__)_) | |;;;  ̄し' (/ (ノ
∧,,∧
/二二二二二二二二二二二二
車掌はちょつと見て、すぐ目をそらして、(あなた方のは?)といふやうに、指を
うごかしながら、手をジョバンニたちの方へ出しました。
- 66 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 01:59 ID:X52DOjFB
- (伍/拾貮)
ジョバンニは困つて、もぢもぢしてゐました。カムパネルラは、わけもないといふ風で、
小さな鼠いろの切符を出しました。
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| / // | // / | カタタン
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|_ ∧∧ | ∧,,∧ 」 ガタタン
//! (,, ゚Д) | ミ ゚Д゚,,彡 \
//∧_∧i ⊃二二二二二(ミ ∪ミ \\
|||| ミ,, ●Ж) ( i」ミ〜 ||||
|||| ( つ ),,__┌──┐_し ̄ \ ||||
|||| t_ ⌒,) iニニ@ニi_ \ \||||
|||| ̄ ̄||||し' ( ・∀) ̄ |||| ̄ ̄ ||||
( )
│ | |
(_(__)
ジョバンニは、すつかりあわててしまつて、もしかしたら上着のポケットにでも、入つてゐたかと
おもひながら、手を入れてみましたら、何か疉んだ紙きれにあたりました。
┌──┐ /二二二二二二二二
iニニ@ニi_ |∧_∧i. ∧∧
( ・∀・) ̄ ミ●Ж●) (゚Д゚,,)
( {H} つ ( ), ,,. ,,.(| :と)
| | | /t_ ⌒,);:〜( ) )
(__)_) | |;;;  ̄し' (/ (ノ
∧,,∧
/二二二二二二二二二二二二
- 67 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 02:00 ID:X52DOjFB
- (陸/拾貮)
こんなもの入つてゐたらうかと思つて、急いでだしてみましたら、それは四つに折つたはがきくらゐの
大きさの緑いろの紙でした。
┌──┐ /二二二二二二二二
iニニ@ニi_ |∧_∧i. ∧∧
( ・∀・) ̄ ミ●Ж●) (゚Д゚,,)
( {H} つ ( ),□⊂| :と)
| | | /t_ ⌒,);:. ( ( )〜
(__)_) | |;;;  ̄し' ∪∪
∧,,∧
/二二二二二二二二二二二二
車掌が手を出してゐるもんですから何でも構はない、やつちまへと思つて渡しましたら、
車掌はまつすぐに立ち直つて叮嚀《ていねい》にそれを開いて見てゐました。
┌──┐
_iニニ@ニi
 ̄( ・∀・ )
(つ二!二O
| | |
(__)_)
- 68 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 02:01 ID:X52DOjFB
- (七/拾貮)
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これは三次空間のはうからお持ちになつたのですか。|
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│ 何だかわかりません。 |
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┌──┐ /二二二二二二二二
iニニ@ニi_ |∧_∧i. ∧∧
( ・∀・) ̄ (●Ж●ミ (゚Д゚,,)
( {H} つ□ ( ), ,,. ,(| :と)
| | | /t_ ⌒,);:. ( ( )〜
(__)_) | |;;;  ̄し' ∪∪
∧,,∧
/二二二二二二二二二二二二
もう大丈夫だと安心しながらジョバンニはそつちを見あげて
くつくつ笑ひました。
──∧────────────────────┐
よろしゅうございます。サウザンクロスへ着きますのは、 |
次の第三時ころになります。 │
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車掌は紙をジョバンニに渡して向うへ行きました。
- 69 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 02:02 ID:X52DOjFB
- (八/拾貮)
カムパネルラは、その紙切れが何だつたか待ち兼ねたといふやうに急いでのぞきこみました。
ジョバンニも全く早く見たかつたのです。
/二二二二二二二二
|∧_∧i. ∧∧
ミ●Ж●) (゚Д゚,,)
( ), ,,. ,,匚⊂ヽ
/t_ ⌒,);∧,,∧ ( )〜
| |;;;  ̄し' ミ ,,゚Д 彡J
ミ ミ
/二二二二二二二二二二二二
ところがそれはいちめん黒い唐草のやうな模様の中に、をかしな十ばかりの字を印刷したもので
だまつて見てゐると何だかその中へ吸ひ込まれてしまふやうな氣がするのでした。
すると鳥捕りが横からちらつとそれを見てあわてたやうに云ひました。
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おや、こいつは大したもんですぜ。こいつはもう、ほんたうの天上へさへ行ける切符だ。 |
天上どこぢゃない、どこでも勝手に歩ける通行劵です。こいつをお持ちになれぁ、なるほど、 |
こんな不完全な幻想第四次の銀河鐵道なんか、どこまででも行ける筈でさあ、あなた方 |
大したもんですね。 |
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/二二二二二二二二
|∧_∧i. ∧∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ミ●Ж●) (,,゚Д゚) < ・・・何だかわかりません。
(つ ), ,,. ,,(| :と) \____________
/t_ ⌒,);:〜( ) )
| |;;;  ̄し' (/ (ノ
∧,,∧
/二二二二二二二二二二二二
ジョバンニはきまりが惡いのでカムパネルラと二人、また窓の外をながめてゐましたが、
その鳥捕りの時々たいしたもんだといふやうにちらちらこつちを見てゐるのがぼんやりわかりました。
- 70 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 02:03 ID:X52DOjFB
- (九/拾貮)
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_ " ;ヾ ;ヾ ;";ヾ ;ヾ ;" ";ヾ ;"+ ;ヾ ;ヾ ヾ〃ヾ";ヾヾ ;ヾ" ;ヾ ;ヾ ;";ヾ ;ヾ ;" ";ヾ ;" ;ヾ ;ヾ
〃 ";ヾヾ ;
;" ;ヾ ;ヾ 〃 ";ヾヾ ;ヾ" ;ヾ ;ヾ ;";ヾ ;ヾ ;" ";ヾ ;" ;ヾ ;ヾ 〃 ";ヾヾ ;ヾ" ;ヾ ;ヾ ;";ヾ ;ヾ
;" ";ヾ ;" ;ヾ
│
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ∧,,∧ 」
もうじき鷲の停車場だよ。 > ミД゚,, 彡\
____________/ 二二●⊂ミ ノ \\
( ミ〜 ||||
____し ̄\ ||||
カムパネルラが向う岸の、三つならんだ小さな青じろい三角標と地圖とを見比べて云ゐました。
- 71 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 02:05 ID:nKd/vU2q
- (拾/拾貮)
ジョバンニはなんだかわけもわからずににわかにとなりの鳥捕りが氣の毒でたまらなくなりました。
∧_∧i
(●Ж● ミ 鷺をつかまへてせいせいしたとよろこんだり、
⊂ つ ⌒ ⌒)⌒`〜、 白いきれでそれをくるくる包んだり、
丿___( ) )
(__(_)ヽ __ノ__丿
/二二二二二二
|∧_∧i
ひとの切符をびつくりしたやうに横目で見て ミ●Ж●)
あわててほめだしたり、 (つ ), ,,. ,,.
そんなことを一一考へてゐると、 /t_ ⌒,);:
もうその見ず知らずの鳥捕りのために、ジョバンニの持つてゐるものでも食べるものでもなんでも
やつてしまひたい、もうこの人のほんたうの幸になるなら自分があの光る天の川の河原に立つて百年つづけて
鳥をとつてやつてもいいといふやうな氣がして、どうしてももう黙つていられなくなりました。
. 二二二二二\ /
∧∧| //
(,,゚Д゚)
, ,,. /,,つと)
;:〜( ) )\\
∧,,∧ \\
ミ,,゚Д彡 \\
二二二二二二二二二\
- 72 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 02:06 ID:nKd/vU2q
- (拾壹/拾貮)
ほんたうにあなたのほしいものは一體何ですか、と訊かうとして、それではあんまり出し拔けだから、
どうしやうかと考へて振り返つて見ましたら、そこにはもうあの鳥捕りが居ませんでした。
網棚の上には白い荷物も見えなかつたのです。
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| / // | // / | カタタン
| | |
|_ ∧∧ | ∧,,∧ 」 ガタタン
//! (,,゚Д゚) | ミД゚,, 彡 \
// |ニ/,, ⊃二二二二二⊂ミ ノ \\
|||| |~て ) _) ( ミ〜 ||||
|||| / (/ ∪______し ̄ \ ||||
||||/ / \ \||||
|||| ̄ ̄|||| |||| ̄ ̄||||
また窓の外で足をふんばつてそらを見上げて
鷺を捕る支度をしてゐるのかと思つて、急いでそつちを見ましたが、外はいちめんのうつくしい砂子と
白いすすきの波ばかり、あの鳥捕りの廣いせなかも尖つた帽子も見えませんでした。
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| / // | // / | カタタン
| | |
|_ ∧∧ | ∧,,∧ 」 ガタタン
//! (,,゚Д゚) | ミ゚Д゚,,彡 \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
// |ニ/,, ⊃二二二二二⊂ミ ノ \\< あの人どこへ行つたらう。
|||| |~て ) _) ( ミ〜 |||| \____________
|||| / (/ ∪______し ̄ \ ||||
||||/ / \ \||||
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カムパネルラもぼんやりさう云つてゐました。
- 73 名前:( ´∀`)さん
投稿日:04/03/23 02:07 ID:nKd/vU2q
- (拾貮/拾貮)
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| / // | // / | カタタン
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|_ ∧∧ | ∧,,∧ 」 ガタタン
//! (,, ゚Д) | ミД゚,, 彡 \
// |ニ/,, ⊃二二二二二⊂ミ ノ \\
|||| |~て ) _) ( ミ〜 ||||
|||| / (/ ∪______し ̄ \ ||||
||||/ / \ \||||
|||| ̄ ̄|||| |||| ̄ ̄||||
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どこへ行つたらう。一體どこでまたあふのだらう。 |
僕はどうしても少しあの人に物を云はなかつたらう。 |
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│ ああ、僕もさう思つてゐるよ。 |
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僕はあの人が邪魔なやうな氣がしたんだ。 |
だから僕は大へんつらい。 │
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ジョバンニはこんな變てこな氣もちは、ほんたうにはじめてだし、
こんなこと今まで云つたこともなひと思ひました。