- 664 名前:( ´∀`)さん
投稿日:03/03/31 08:50 ID:N4fZSh1m
- 四、ケンタウル祭の夜
(壱/四)
坂の下に大きな一つの街燈が、青白く立派に光って立っていました。
ジョバンニが、どんどん電燈の方へ下りて行きますと、いままでばけもののように、
長くぼんやり、うしろへ引いていたジョバンニの影ぼうしは、だんだん濃く黒くはっきりなって、
足をあげたり手を振ったり、ジョバンニの横の方へまわって来るのでした。
人
》《
丿 )( \
ー____一
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ゝ、,| "ノ
ヽΞ/
,| ii| ヽ
,| ii| ヾヽヽ
,| ii| ∧ ∧ 丶丶丶丶
,| ii| ( ゚Д) ヾヽヾヽヽヽヾ
,| ii| ∪|:|つヽヽヾヾヾ
,| ii| 〜 |ヾヾヽ::::::::::::
,| ii| ∪ つヾ:::::::::::::::::::
,| ii| :::::::::::::::::::::
,| ii| :::::::::::::::::::::::::::
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,| ii| ぼくは立派な機関車だ。ここは勾配だから速いぞ。
,| ii| ぼくはいまその電燈を通り越す。そうら、こんどはぼくの影法師はコムパスだ。
,| ii| あんなにくるっとまわって、前の方へ来た。
,| ii|
二
===
巛巛《》》》》
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- 665 名前:( ´∀`)さん
投稿日:03/03/31 08:52 ID:cSNW9ETn
- (弐/四)
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| | | / /|TTTTTT TTTTTTTTTT||TTTTT
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| / / |★|/ // / ∧∧ ジョバンニ。。。
|/ /. _.| ̄|/|/|/ ミ,, ゚Д) Λ_Λ
/|\/ / / |/ / ⊂ つ (___)
/| / / /ヽ ミ ミ /〔 星 〕〕つ\
| | ̄| | |ヽ/l アハハハ し`J `/二二ヽ 彡◎ミ
| | |/| |__|/ ∩☆∩ / /(_)
| |/| |/ ( ´∀`) (_) Λ_Λ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | |/ // / ^ ̄]\ (` )<ジョバンニ、お父さんから、らっこの上着が来るよ。
| |/ ゚/ ̄ ̄_ヽ ミ∵彡 ⊂〔〔 銀 〕\_____
| / /_ノ(_) ┌|___|
|/ (__) (_ノ ヽ ヽ
/ みんな烏瓜流しに行くのかい? (_)
∧ ∧
( ゚Д)<なんでそんなこと言うんだい、ザネリ。
∪|:|つ
〜 |
∪ つ
ザネリはどうしてぼくがなんにもしないのにあんなことを云うのだろう。
走るときはまるで鼠のようなくせに。ぼくがなんにもしないのにあんなことを云うのは
ザネリがばかなからだ。
- 666 名前:( ´∀`)さん
投稿日:03/03/31 08:57 ID:Z4BOb6DR
- (参/四) ヽ)丿
〜〜〜〜〜〜〜〜ヽ)丿〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜☆彡
ミ日寺 言十 専 門 店 マ グ ノ リ ヤ彡
丿)ヽ
(⌒ヽ,,γ⌒ヽ (ソ"")つ ★
ソ・/・:::のノ /・・:::::::i / \ ☆
(エ_,ノ:;;;;;::'; (⌒::;;ノ:::丶 ,, ☆ \ /
::(゚Д゚ ):;:;::;' (゚Д゚,,);;;;i ( | ★────○ ●
とヾ:;::;:;υ;::;' とヾ:::::::υ::リ ○ \ /
゙、::i::::::'';' i::;;;;;;;/ \ ☆ ★─/──☆
U" U U"U ☆/ /
牡羊座 牡牛座 ☆
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(ΘゝΘ) <゚ |_ _// 彡
彡 ミ |  ̄ / 彡
彡《:::::::::::::::::ミミ \_/ ピュ〜
彡;;;;;;;;丿ミ |
ЖЖ
/ ̄ ̄''ヽ
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○ О ヽ / О ○
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‖‖ミ☆ ミ☆ ミ☆ ミ☆ ミ☆ * ミ☆ ミ☆ + ,
ジョバンニは、せわしくいろいろのことを考えながら、
さまざまの灯や木の枝で、すっかりきれいに飾られた街を通って行きました。
時計屋の店には明るくネオン燈がついて、一秒ごとに石でこさえたふくろうの赤い眼が、くるっくるっとうごいたり、
いろいろな宝石が海のような色をした厚い硝子の盤に載って星のようにゆっくり循ったり、
また向う側から、銅の人馬がゆっくりこっちへまわって来たりするのでした。
そのまん中に円い黒い星座早見が青いアスパラガスの葉で飾ってありました。
ジョバンニはわれを忘れて、その星座の図に見入りました。
- 667 名前:( ´∀`)さん
投稿日:03/03/31 08:59 ID:iZgkyOoQ
- それはひる学校で見たあの図よりはずうっと小さかったのですがその日と時間に合せて盤をまわすと、
そのとき出ているそらがそのまま楕円形のなかにめぐってあらわれるようになって居り
やはりそのまん中には上から下へかけて銀河がぼうとけむったような帯になって
その下の方ではかすかに爆発して湯気でもあげているように見えるのでした。
またそのうしろには三本の脚のついた小さな望遠鏡が黄いろに光って立っていましたし
いちばんうしろの壁には空じゅうの星座をふしぎな獣や蛇や魚や瓶の形に書いた大きな図がかかっていました。
ほんとうにこんなような蝎だの勇士だのそらにぎっしり居るだろうか、
ああぼくはその中をどこまでも歩いて見たいと思ってたりしてしばらくぼんやり立って居ました。
(四/四)
, + ミ☆ ミ☆ ミ☆ ミ☆ , ミ☆
* ミ☆ ミ☆ ミ☆ +
, + ミ☆ * ミ☆ * ミ☆
ミ☆ + ミ☆ + ミ☆
ミ☆ * ミ☆
+ _' .:, ' , + ,* ミ☆ ミ☆ , +
ミ☆ ;'゙+ ゙ヽ)ノ ; '; , ケンタウルス露を降らせ! ミ☆ ミ☆
+ ,.' ⌒(C)ノ,. ' ; + ミ☆ , ,
+,'´/(ヽ., ,..+' ミ☆ ミ☆
∧∧ '/. .゙.' :., , * ミ☆
(うiヽ、( ゚∀゚)ノ{つ * ミ☆ ミ☆ + ,
ヽi.,_ ~^^~ ,_ツ * ミ☆
/ ノ ' ! i゙ ミ☆ , ミ☆ ミ☆ *
ん〜ヽ、,_ノ,ノ * ミ☆
し' し' + ミ☆ + ミ☆
ミ☆ ミ☆ ミ☆ ミ☆
+ ミ☆ , , *
, ミ☆ + ミ☆ ミ☆ * ミ☆
ミ☆ , , + ,
ミ☆ ミ☆ ミ☆ +
* + * ミ☆
空気は澄みきって、まるで水のように通りや店の中を流れましたし、
街燈はみなまっ青なもみや楢の枝で包まれ、電気会社の前の六本のプラタヌスの木などは、
中に沢山の豆電燈がついて、ほんとうにそこらは人魚の都のように見えるのでした。
子どもらは、みんな新らしい折のついた着物を着て、星めぐりの口笛を吹いたり、
「ケンタウルス、露をふらせ。」と叫んで走ったり、青いマグネシヤの花火を燃したりして、
たのしそうに遊んでいるのでした。
- 668 名前:( ´∀`)さん
投稿日:03/03/31 09:11 ID:3bt1Hm78
- 正確には牛乳牧場に一度行くまでが第四篇でありますが、
ここでは次の五、天気輪へ入れさせてもらいます。
時計店は自力で書いてみましたがどうも稚拙さが目立ちます。
節にご容赦。
ここでは主人公二人は擬古、ふさ擬古です。茂名はザネリという風になってをります。
>>663さんのやうに賢治愛好者が居てくれると心強いです。