- 63 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:10
- (壱/拾参)
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| / // | // / .| カタタン
|. | |
|_. ∧∧ | ∧,,∧ .」 ガタタン
//! (,, ゚Д) | ミД゚,, 彡\
.//,;;;;;;;;;;,/,, ⊃二二二二二⊂ミ /ノノ∽、\
|||| (, ・ヮ) ) _) ( (-゚*川 ||||
|||| ( ∪<i,,(/∪______し-|l゚゙i__ゝ .||||
||||/ヽ-- J `(~/~ノ\||||
|||| ̄ ̄|||| UJ ̄ ̄||||
_ ____ _
/ ∩_∩ __|___,,,|__ \
//( ´ー) (-o・ ) \\
|||| (,, つ )_ ({V} ) ||||
|||| ./ゝ_ ) ) ( ( _ノ \ ||||
||||/ /__)__) (_(__\ \||||
|||| ̄ ̄|||| |||| ̄ ̄.||||
さそりの火がだんだんうしろの方になるにつれて、みんなは何とも云えずにぎやかな
さまざまの楽の音や、草花の匂のようなもの、口笛や人々のざわざわ云う声やらを聞きました。
それはもうじきちかくに町か何かがあってそこにお祭でもあるというような気がするのでした。
- 64 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:11
- (弐/拾参)
┌────────────
│ ケンタウル、露をふらせ!
└────v────────‐
二二二二二二二\ /
,,;;;;;;;;;;, ∧∧ | //
(, ・ヮ)') (゚Д゚,,) |
,.,...,,(⊃<y>',,. ./,,つと) | いきなりジョバンニのとなりにすわっていた
⊂__〉_〉 〜( ) )\\ 男の子が叫びました。
;;, /ノノ∽ ∧,,∧ \\
(゚*川l|| ミД゚,,彡 \\
二二二二二二二二二二二二二\
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: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : 、! ノ、 : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : :
! ミ゙i彡 ヾ人ミ 、!
、i,. 从、 ミil彡 ミ☆ゞ ゞミ!☆彡 、i,. 从、 ミ゙i彡
ゞ,☆ キ!゙iノミミメ彡 ミミ!彡 ミ☆ミ゙;!彡 ゞ,☆ メk゙iノミ ミ☆ゞ
;;ミ!i彡 ミミi彡☆゙彡ゞ☆ソノミ ミヾミ"メゝ ミ!i彡 ミミ;i彡 ミミi;!彡
;ミ☆彡;;ミ☆彡ミミ!!メ☆ゝミ!☆ゝ ミゞ,゙!'☆彡 ミ☆彡 ミ☆彡 ゞ☆ソノミ
ゞミノ彡`ミ゙|li!彡;☆ヾ彡ミ☆ミヾ |!l| ゞミノ彡`ミ;゙|li!彡; ☆ゝミ!☆ゝ
彡ミ`ミ☆ミミ,彡';;;;ヾ;;ゞミ彡'´ "''"''" 彡ミ`ミ☆ミミ,彡' 彡ミ☆ミヾ
" ,|!i ゙vlil!" |ilノ |li|,,, ,,,、 " ,|!i ゙vlil!" ゞミ彡'´
""'''""'' '''"" '''"'''' '''"'' ""'''""'' '''""' |li|,,,
,人 ''""'
、! ミ゙i彡
ノ、 、i,. 从、 ミ☆ゞ
ヾ人ミ ゞ,☆ シt゙iノミ ミミi;!彡
ゞミ!☆彡 ミ!i彡 ミミ;i彡 ゞ☆ソノミ
ミ☆ミ゙;!彡 ミ☆彡 ミ☆彡 ☆ゝミ!☆ゝ
ミヾミ"メゝ ゞミノ彡`ミ;゙|li!彡; 彡ミ☆ミヾ
ミゞ,゙!'☆彡 彡ミ`ミ☆ミミ,彡' ゞミ彡'´
|!l| " ,|!i ゙vlil!" |li|,,, ,,,、
""''"' : : : : : : : ""'''""'' '''""' """ : : : : : : : : : : : :
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: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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ああそこにはクリスマストリイのようにまっ青な唐檜《とうひ》かもみの木がたって
その中にはたくさんのたくさんの豆電燈がまるで千の蛍でも集ったようについていました。
- 65 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:11
- (参/拾参)
┌────────────────
|ああ、そうだ、今夜ケンタウル祭だねえ。
└─────────v───────
二二二二二二二\ /
,,;;;;;;;;;;, ∧∧ | //
(, ・ヮ) (, ^Д) |
,.,...,,(⊃<y)o,,.. /,, つ .|
⊂__〉_〉 〜( ) )\\
;;, ∽ヾヽ ∧,,∧ \\
川l*゚ヮ) ミ,, ゚Д彡 \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
二二二二二二二二二二二< ああ、ここはケンタウルの村だよ。
\_______________
カムパネルラがすぐ云いました。
- 66 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:11
- (四/拾参)
┌───────────────────────
│ もうじきサウザンクロスです。おりる支度をして下さい。
└──v───┬─────────────────
|僕、もすこし汽車へ乗ってるんだよ。
ヽ───v────────────
____ /二二二二二二二二
__|___,,,|__ | ,,;;;;;;;;;;;, ∧∧
( ・o-o) | (д・ ) (゚Д゚,,)
( {V} ) .| ,( <y> ). ,,. ,/,,つJ
| | | //ししー' .〜( ) )
(_.)_) | |;;: (/ (ノ
/ノノ∽ ∧,,∧
(o゚*川 ミД゚ ,, 彡
/二二二二二二二二二二二二
_______________
|______________|
| / // | // / | カタタン
| | .|
|_. ∧∧ | ∧,,∧ 」 ガタタン
//! (,,゚Д゚) | ミ゚Д゚,,彡\
.//,;;;;;;;;;;,/,, ⊃二二二二二⊂ミ ノ \\
|||| (,,. >д) ) _). ( ミ〜 ||||
|||| ( `⊃/∪______し ̄ \ ||||
||||/ヽ-- J \ \||||
|||| ̄ ̄|||| ____ /ノノ∽ ̄ ̄||||
__|,,,___|__ (-゚*川
(-o・ ) |l゚゙i__ゝ
(}´ ̄ ̄i /~|゚~~ゝ
| | | UU
(_.)_)
┌──^───────────
|ここでおりなけぁいけないのです。
┌──^────────────────‐
│ 厭だい。僕もう少し汽車へ乗ってから行くんだい。
└──────────────────────
- 67 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:12
- (伍/拾参)
|僕たちと一緒に乗って行こう。
|僕たちどこまでだって行ける切符持ってるんだ。
└──────────v──────────
____ /二二二二二二二二
__|___,,,|__ | ,,;;;;;;;;;;;, ∧∧
( ・o-o) | (;д; ) (Д゚ ,,)
( {V} ) .| ,( <y> ) .,,.と とヽ
∽ヾヽ| | //ししー' ( ( ノ〜
川*゚-)_.) | |;;: ヽ)ヽ)
<__/゚lj
/~~|~| ヽ───────────────────────
UU │ だけどあたしたちもうここで降りなけぁいけないのよ。
| ここ天上へ行くとこなんだから。
└──────────────────────
女の子がさびしそうに云いました。
┌─────────────────────────────
│天上へなんか行かなくたっていいじゃないか。ぼくたちここで天上よりも
│もっといいとこをこさえなけぁいけないって僕の先生が云ったよ。
└──────────────v───────────────
____ /二二二二二二二二
__|___,,,|__ | ,,;;;;;;;;;;, ∧∧
( ・o-o) | (д; .) (Д゚ ,,)
( つV} つ | ,( <y> ) .,,.と Jヽ
∽ヾヽ イ | //ししー' ( ( ノ〜
川*゚o)(_.) | |;;: ヽ)ヽ)
<__/゚lj
/~~|~| ヽ────────────────
UU │だっておっ母さんも行ってらっしゃるし
| それに神さまが仰っしゃるんだわ。┌─^────────────
. └──────────────│そんな神さまうその神さまだい。
┌─^────────────┐. └─────────────‐
|あなたの神さまうその神さまよ。 ┌─^──────
└─────────────‐│そうじゃないよ。
└────────
- 68 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:12
- (陸/拾参)
┌─────────────────┐
│あなたの神さまってどんな神さまですか。 |青年は笑いながら云いました。
└───v─────────────‐┘
____ /二二二二二二二二
__|___,,,|__ | ∧∧
( ・o-),;;;;;;;;;;, | (Д゚ ,,)
( つV}(д; .)| ,.,., ,.,., .,,. ∪ J!
∽ヾヽ | |⊂ // ( ( ノ〜
川*゚-)_)_) UU| |;;: ヽ)ヽ)
<__/゚lj
/~~|~|
UU
┌──────────────^──────────
│ぼくほんとうはよく知りません、けれどもそんなんでなしに
│ほんとうのたった一人の神さまです。
└────────────────────
┌───────────────────
│ほんとうの神さまはもちろんたった一人です。
└───v───────────────‐
____ /二二二二二二二二
__|___,,,|__ | ∧∧
( ・o-),;;;;;;;;;;, | (Д゚ ,,)
( つV}(д; .)| ,.,., ,.,., .,,. と Jヽ
∽ヾヽ | |⊂ // ( ( ノ〜
川*゚-)_)_) UU| |;;: ヽ)ヽ)
<__/゚lj
/~~|~| ┌─────────^───────
UU . │ああ、そんなんでなしにたったひとりの
│ほんとうのほんとうの神さまです。
└────────────────
- 69 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:12
- (七/拾参)
│だからそうじゃありませんか。わたくしはあなた方がいまに
│そのほんとうの神さまの前にわたくしたちとお会いになることを祈ります。
└───────────v───────────────────
____
∽ヾヽ __|___,,,|__
川*゚-゚) ( ‐o-o ) ,;;;;;;;;;;;,
<__(s),ゝ.(.__(S)__,)(・д・。)
/~~|゚~| | | | ( <y> )
UU. (_)_) UU
青年はつつましく両手を組みました。女の子もちょうどその通りにしました。
みんなほんとうに別れが惜しそうでその顔いろも少し青ざめて見えました。
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∽ヾヽ __|___,,,|__
川*゚-゚) (-o・ ) ,;;;;;;;;;;;,
<__/゚l_ゝと {V} つ(・д・。)
/~~|゚~| | | | ( <y> )
UU. (_)_) UU
┌──────────^───────────────
│さあもう支度はいいんですか。じきサウザンクロスですから。
- 70 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:13
- (八/拾参)
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ああそのときでした。見えない天の川のずうっと川下に青や橙やもうあらゆる光でちりばめられた
十字架がまるで一本の木という風に川の中から立ってかがやき、その上には青じろい雲が
まるい環になって後光のようにかかっているのでした。
- 71 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:13
- (九/拾参)
ィ三三三三三三三: :三三三三
,:/i───────;; ;:────
/| !!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄[i.∩_∩.[i ̄ ̄ ̄ ̄
/|||/it ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「i( ´∀`)「i ̄ ̄ ̄ ̄
/ .||レ'('' '' ∧_∧ | |(つ■と)| |
|| /||iT ̄ ̄ ̄ ̄ ( ´д`)「i| |.iT ̄ ̄ ̄ ̄
||/ ||| |,,. ,,. ,,. ,,. ,,. し■ ノ,,| | __)__)|.|,,. ,,. ,,.
|| /||iT ̄ ̄ ̄ ̄.∧_∧ ..「i| iT ̄ ̄ ̄ ̄
||/ ||| |,,. ,,. ,,. ,,.,, ( ・д・),,| | |.|,,. ,,. ,,.
|| /.// (つ † ),,i i Li
||/ | |;;; ::: ;;; ::: ::;:;丿__ゞ;;| | | |;;; ::: ;;; :::
| |' (__)_) | | | |
みんなあの北の十字のときのようにまっすぐに立ってお祈りをはじめました。
「ハルレヤハルレヤ。」明るくたのしくみんなの声はひびきみんなはそのそらの遠くから
つめたいそらの遠くからすきとおった何とも云えずさわやかなラッパの声をききました。
- 72 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:13
- (拾/拾参)
そしてたくさんのシグナルや電燈の灯のなかを汽車はだんだんゆるやかになり
とうとう十字架のちょうどま向いに行ってすっかりとまりました。
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|||| |~て::):._) ( ..::::ミ〜 ||||
|||| ./ (/ ∪______し ̄ \ .||||
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__|,,,_:::|__ (-゚*川
,;;;;;;;;;;;;, (-o・ :::) |l゚゙i_::ゝ
(::: ・д)と´ ̄:::::i /~|゚~::ゝ
(:::. ) | |:::| UU
UU (_.)_)
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│さあ、下りるんですよ。 │
- 73 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:14
- (拾壱/拾参)
┌───┐
|f  ̄ ̄j. |
:, || |. |
|[]ニニニニニ|
|| l l|l ||
二二二二二二ニi || .____ | iニ二二二二二二
──────「i  ̄__|___,,,|__ 「i──────
,, | |,;;;;;;;(-o・ ) | | ,,.
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄「l( と' ̄ ̄`).「l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,,. ,,. ,,. ,,.,, ,,. ,, ,,.| |(' ̄ | | | | | ,,. ,,.. ,,. ,, ,,.
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Ti uU'ー(_) iT ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | |
,,. ,,. ,,. ,,.,, ,,. ,, ,,.| | /ノノ∽ .| |,,. ,,. ,,. ,,.,, ,,. ,, ,,.
Ll (゚-゚*川 Li
 ̄ ̄ ̄ ̄∧,,∧ i |l゚゙i__ゝ iT ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ミ,, ゚Д彡 /~|゚~~ゝ | |
,,. ,,. ,,. ,,. ミ⊃ ミ) l UU ┌ーヽ─────ー┐
〜ミ,,∧∧)i_i | じゃ、さよなら。 |
(,,-Д). ,;l. └───────┘
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Ti iT ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┌─ヽ────┐
│ …さよなら。|
└─────ー┘
ジョバンニはまるで泣き出したいのをこらえて、怒ったように
ぶっきり棒に云いました。
- 74 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:14
- (拾弐/拾参)
汽車の中はもう半分以上も空いてしまい、
俄かにがらんとしてさびしくなり風がいっぱいに吹き込みました。
_______________
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| / // | // / |
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|_. ∧∧ | ∧,,∧.」 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
//! (,, ゚Д) | ミД゚ ,,彡\ < あ、あれ。
// |ニ/,, ⊃二二二二二⊂ミ ノ \\ \______
|||| |~て ) _) ( ミ〜 ||||
|||| ./ (/ ∪______し ̄ \ .||||
||||/ / \ \||||
|||| ̄ ̄|||| |||| ̄ ̄||||
- 75 :名無しのAA書きさん :04/05/08 23:14
- (拾参/拾参)
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∧_∧ ∧_∧ )/ノノ∽ X X
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( .)( .)( ) )~)(~_)ii ' ''' '::.........,,...,,,......,,,....
( )( )(, ,) )(~_)'
(_~)(~_)' (_~)(~_)' O,Oノ
そして見ているとみんなはつつましく十字架の前の天の川のなぎさにひざまずいていました。
そしてその見えない天の川の水をわたってひとりの神々しい白いきものの人が手をのばして
こっちへ来るのを二人は見ました。
─────────────────
二二二二二二二二二二二二二二二二二
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
けれどもそのときはもう硝子《がらす》の呼子は鳴らされ汽車はうごき出し、と思ううちに
銀いろの霧が川下の方からすうっと流れて来て、もうそっちは何も見えなくなりました。