288 名前:( ´∀`)さん 投稿日:02/01/17 08:17 ID:VU2BVzcQ
    .__
     /__|__
  | /__了 ゚Д゚)   <朝のマターリとした一時 酒保へ息抜きに逝かう
  〇 ―|c/ |ヽ ∧ ∧ 
  I  /| ヘ_| 〇( °Д°) <保全してよし
   ( U       /
   丶__________ノ                       
    U  U  U U


 
289 名前:( ´∀`)さん 投稿日:02/01/17 15:59 ID:pvKP5Cuy
神戸の方角に対し對し黙祷
  ∧∧ ∧_∧ /ノ人ヽ
 (,,ーДー) ー∀ー)*ーдー)  
 く  У ゝ  y  >  y、)
  |~~~~| |~~~~~~| | uu |
   U U (__)_) UU

 
290 名前:( ´∀`)さん 投稿日:02/01/17 16:49 ID:VU2BVzcQ

今日は寒ぃょぅ。
温かいシチュウでも食らひませぬか。

―――――v―――――――――――――――――――


   ∧∧ ぃゃぅ
   (=゚ω゚)ノ
  < V >       ポカポカ、イイ!
   / | |    (・∀・ )
    ̄ ̄


 
294 名前:( ´∀`)さん 投稿日:02/01/17 23:21 ID:Ei+EWAk/
     ∧ ∧ 神戸の地震から7年、時が経つのは早いのおう。
    (,,゚Д゚)___.
    //~ ※ ※ \
   /※ ※ ※ ※ \
   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 
295 名前:厨房で申し訳ない 投稿日:02/01/18 01:11 ID:3yjWsQOE

    Λ Λ 皆様方のお気に召せば
    (゚Д゚)    嬉しく御座い候。
    <φ y>    もし面白いと思うて下されたならば、
  ┳┯┯┯┯┯┳  一言御感想を被下存候。
  ┃│││││┃

 
296 名前:厨房で申し訳ない(1/11) 投稿日:02/01/18 01:13 ID:3yjWsQOE
     Λ Λ
     (゚Д゚)    時は明治。場所は日本橋で御座います。
    <φ y >    12月下旬、今でいうクリスマスの季節に当たりましょう。
  ┳┯┯┯┯┯┳ そこの麓に、一人の異人の女児が、沢山の乞食の群れから
  ┃│││││┃ 離れて、ひっそりと佇んでおりました。


 
297 名前:厨房で申し訳ない(1/11) 投稿日:02/01/18 01:15 ID:3yjWsQOE
     Λ Λ   三日ほど前から、
     (゚Д゚)   この少女は花を売っておりました。少女の
    <φ y >    日本橋での商いは、非常に少ないもので
  ┳┯┯┯┯┯┳ 御座いました。一昨日に一本、昨日に一本。 
  ┃│││││┃ 


 
298 名前:厨房で申し訳ない(ズレタ…) 投稿日:02/01/18 01:16 ID:3yjWsQOE
     Λ Λ     三日目、即ち今日で御座いますが、今日は
     (゚Д゚)     松葉杖付いた乞食に、「今日きりだぞ」
    <φ y >    と縄張りに言いがかりを付けたのであります。
  ┳┯┯┯┯┯┳  少女は3回もお辞儀をしました。
  ┃│││││┃  辛いことを一身に受けて、花を売っておるのでした。


 
299 名前:厨房で申し訳ない(ズレタ…) 投稿日:02/01/18 01:17 ID:3yjWsQOE
     Λ Λ     彼女は帰り支度を始めました。
     (゚Д゚)    売りに出て三日も経つと、花も萎れるもので
    <φ y >    御座います。それをそっと小脇に抱え、彼女は近くの
  ┳┯┯┯┯┯┳  シナ蕎麦屋の屋台へと入ったのです。
  ┃│││││┃  三日続けて、少女はここで雲呑を食べるのでした。

 
300 名前:厨房で申し訳ない(ズレタ…) 投稿日:02/01/18 01:18 ID:3yjWsQOE
    Λ Λ そこの主は、シナの人でありました。
    (゚Д゚) 彼女は、彼女を一人前の客として
    <φ y > 扱ってくれるその主が好きだった。
  ┳┯┯┯┯┯┳「売レマシタカ」主が聞きます。
  ┃│││││┃ 「イイエ…帰リマス」


 
301 名前:厨房で申し訳ない(ズレタ…) 投稿日:02/01/18 01:19 ID:3yjWsQOE
     Λ Λ    この少女の言葉が、主の胸を打ったので
     (゚Д゚)   御座います。 帰国するのだ、きっとそうだ。
    <φ y >    主は、自分のふるさとを思いながら、  
  ┳┯┯┯┯┯┳   釜から雲呑を掬っていました。
  ┃│││││┃  主から雲呑の小鉢を受け取った少女は、当惑しました。



 
302 名前:厨房で申し訳ない(ズレタ…) 投稿日:02/01/18 01:20 ID:3yjWsQOE
     Λ Λ 「コレ、違イマス」
     (゚Д゚) 「構イマセン。チャアシュウワンタン。
    <φ y >  ワタシノゴチソウデス」
  ┳┯┯┯┯┯┳  主は固くなって答えました。
  ┃│││││┃ 当時、雲呑は十銭、焼豚雲呑は二十銭でした。

 
303 名前:厨房で申し訳ない(ズレタ…) 投稿日:02/01/18 01:21 ID:3yjWsQOE
     Λ Λ 少女は暫くもじもじしておりましたが、
     (゚Д゚) 雲呑の小鉢を横に置き、脇の花束から
    <φ y > 蕾の大きい花を一本取ると、主に差し出しました。
  ┳┯┯┯┯┯┳ 彼女は食事を済ませ、屋台を後にしました。
  ┃│││││┃

 
304 名前:厨房で申し訳ない(ズレタ…) 投稿日:02/01/18 01:22 ID:3yjWsQOE
     Λ Λ 少女は、トロリイバスの停留所に行く途中、
     (゚Д゚) 萎びた花を計3人に渡したことを後悔し始めました。
    <φ y > 突然、道ばたにしゃがみ込むと、胸に十字を切り
  ┳┯┯┯┯┯┳  涙を流してお祈りを始めました。
  ┃│││││┃ お終いに一言、日本語でこう呟きました。


 
305 名前:厨房で申し訳ない(ズレタ…) 投稿日:02/01/18 01:22 ID:3yjWsQOE
     Λ Λ    
     (゚Д゚)   
    <φ y > 咲クヨウニ、咲クヨウニ。 と。
  ┳┯┯┯┯┯┳
  ┃│││││┃

 
306 名前:厨房で申し訳ない(ズレタ…) 投稿日:02/01/18 01:29 ID:3yjWsQOE
お終いで御座います。こうして実際に作ってみると、
皆様方の文才、AAの技術等々に小生ただただ感服するのみで
御座います。お目汚しのこと、深く反省する次第であります。
さて、このお話の出展は、太宰治「晩年」の「葉」の中に
あります一節で御座います。小生の文才では、
原作をぶちこわしかとも思いまするが、小生の感動を
皆様方に解って頂けたら幸いであります。

∧ ∧
ミ゚Д゚ミ∧  デワコレニテ
∩ヽ/||⌒!つ


 
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