- 251 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/19 23:54 ID:A4uOV6Pm
-
>>122 より・・
俺の思い出すことのできるもっとも古い記憶は、お花畑で
花をたくさん抱いて立っている姿だ。
きっと、写真か何かを見たのだろう。今ではそんな写真なんて
ものは存在しないが。
(,,⌒)⌒;;)
^^^^^ /ヽ\ ,,-''""''-,,, (,,⌒)⌒;;)
__/ ,,,,-''"" ::::::::::: "~~''-,,,,,
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"""" """""'` @(,, /☆◎ヽ
```" ヽ★○ノ
- 252 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/19 23:54 ID:A4uOV6Pm
- その花畑のあったところが、山間の小さな村だということを
知ったのは、俺が誰かに連れられて都会に来る記憶が
あったからだ。
). . . . .. .... ..v .. ... . .. . . . . .. .... .. .. ... . .. . . . .. ノ
). . .
ヽ ,,(⌒
)⌒ヽ (
,,.,.,...,. ) .∧ ソ
;;:;:;::;:;:;:;:;: 人. . . . ..从从. ... .. .. ... . .. .. ...( ,.,
;:;::;:;:;::::;:;:""',.,., ) 从从从 ノ ,,.,.,.:;:;:
;:;:::::::;:;::::;:;:;:;:::;:;''::;:,,,.. ヽ||/
,(.,.,,:;:;:;:;;::;:;:;;:;;;;:;
:;:;::;:;::;:;:;::;:;:;:;::;:;:;:;:;:::;:;:,.,. ||.,.,.,.,.,.,.,,.
,.,.,.,.,.,;:::;:;:::.,;:::;:;:::::;:;:::;:;::;:;:.
,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,."",.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,..,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.
,.,, ., .,. ,. ,..,,..,.,.,.,.,,.,.,.,.,, ~~~~., .,. ,.
,..,,..,.,.,.,.,,.,.,.,..,.,.,,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,
V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V
V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/ ∧w∧ /V/V/V/V/V/V/
V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V (,,゚ー゚). V/V/V/V/V/V/
V/V/V/V/V/VV/V/ ∧w∧ ./ ||つ V/V/V/V/V/
(,,゚Д゚) @( (二)
,,,""' ,,,""'@(,, ") U~U ,,,""'' ,,,""'
- 253 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/19 23:55 ID:A4uOV6Pm
- 俺のいた村の名産はニラだった、とニラ茶を飲む度におばに
聞かされたものだ。
ヽ;;,i丿 // | // ヽy;;/
@@∴@ |=| // . | // |=|
∧w∧ ヾ@@ |;;;:| // /.| /// |;;;;|
(,, ゚ー゚) . )( |;;.;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|:::;;|
. l つ旦 .( )___∬__ ∧w∧ ./||
/|| |/ `ー' 旦 / (゚Д゚,,,) ||...||
|| / // | ヽ,||...||
|| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ /し─...,||/|
||=| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | || ̄ ̄ ̄||/|
- 254 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/19 23:56 ID:A4uOV6Pm
- そういえば、都会のおばの家についたときにニラ茶を飲んだ
記憶がある。しかしそのときのニラ茶は今飲んでいるような
ニラ茶と違った気がする。
/ヽ /ヽ
/ ヽ( ( i/丿/ ヽ |
. / ヽ.ヽi ノ / ヽ ___ | ___ |
/ ヽ | | /
i o _____ o | / ヽ / ____|
| i i | _/ ヽ、
ヽ /∬⌒,,) /  ̄
ゝ i<>i <
/ ; | :::| \
 ̄ ̄ヽ / ̄ ̄ ̄ ヽ
__ノ ゝ___ )
- 255 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/19 23:57 ID:A4uOV6Pm
- 俺はふと浮かんだこの疑問をおばにぶつけてみた。
するとおばは、涙ながらに語ってくれた。「あの時のニラはな、
おまえをかばって銃弾に倒れた、おまえの本当の母親の下に
生えていたニラだったんだよ。内戦が始まってすぐに皆を迎えに
逝ったけど、既におまえの村では戦闘が始まってしまっていて、
おまえを助けるのがやっとだったんだよ」と。俺を迎えにきた
おじも、街への帰り道でけがを負い、結局それがもとで
間もなく命を落としたことも教えてくれた。おじの懐にしまわれていた
ニラをお茶にして飲んだそうだ。
その味はまさに内戦と暗黒の青春時代の味だといっていいだろう。
|__|__|__|_:;;<:ゝ <;;_|__|__|
|_|__|__|__|;;;;ゞ _;;/|__|__|__
|__|__|__|__::ソ:) /;;;;_|__|__|_
|_|__|__|__|/ ̄;;ヾ⌒;;ヾ──ノ;;;__|__|__|
ヘ//;;⌒ヽ〆ヘ/⌒;;;;⌒;;ヽ∴∴∴
。∵∴ ∴∵ ;;,,,,,;;;;:ノ<:::,,/ゞ ソ;;; ) ∂ o∵・",
∧w∧ ∧w∧__
(∴∵ (;;TДT) (-q -l|と # `っ||||||||||||||)
:::::::: @(,, ノ (||||||||||||||||||||||||||||||||||||(
:::: オカーチャーン!! )||||||||||||||||||||||||||||ヽ
V/ V/ V/ (||||||||||||||||||||||||||||||ノ
|| || || ヽ||||ノ⌒ヽ、||||||||(
`ー'
- 256 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/19 23:57 ID:A4uOV6Pm
- それからしばらくして、ラジオの電波が内戦の終結
を知らせた。反乱軍が最後まで抵抗を続けていた
俺の村から撤退したらしい。その頃には育ての親の
おばも氏に、俺は所帯を構えるようになっていた。
>=< //.| >=<
::/∧ヽ / | /∧ヽ アナタ
::| ;;;;| // | ∧w∧ |;;; ; ;;| オ茶ガハイリマシタヨ
::| ;;;;;|./ | ( ,;;;;; ) |;;;; ;| ∧w∧
:|;;;;|;;;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ( ) .|;;;;;;;;;;;| ∬∬ (゚ー゚*)
| | 旦旦と ヽ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | )@
||_____ \ U~U
())[二二].|
|::|‰ l|||l |
三三三三
三三三
- 257 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/19 23:58 ID:A4uOV6Pm
- 俺は、故郷の村を目指すことにした。
オ気ヲツケテ
∧w∧ ∧w∧
(*゚ー゚) (゚Д゚,, ) ンジャ イッテクル。
(つ つ と|| ||つヽ
| | | ` |_)
.U~U | |@
U~U
"""
`` """ """ `` ``
- 258 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/19 23:59 ID:A4uOV6Pm
- 村の住人はただ一人、長老だけになっていた。
長老は俺のことを知っていた。「内戦が始まってすぐ村を出た
おまえが帰ってきてくれるとは思ってもみなかった。今となっては
この村の人間はおまえとわしだけじゃ。」長老は村に起こった
全てのことを話してくれた。村は激戦地となり、戦いに巻き込まれたり、
略奪と虐殺によって多くのものが殺されたこと。そして、
軍靴と硝煙にでニラ畑は荒廃しきってしまったことを。長老は全てを
語り終えると、使命を果たしたといわんばかりに天に召されて逝って
しまった。もはや、この村に残っているのは俺だけになってしまった
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| おお、ようおいでなされた 。 |
|___ _________|
∨
∧w∧ .V/ ∧w∧ ヨクゾ ゴ無事デ・・。
. |'`'| ( ´人`)‖《 (゚Д゚,, ) /::/
. |;; :| / /~~~~~~ つ ;;と|| ||つヽ ヾ⌒;;ヾ ///::/
__|;; :|//;;⌒ヽノ |;;;‖ ;;| ` |_) 〆ヘ/⌒;;;;⌒;;|||||
∵∴ ∴ ;;,,,,,;;;;(____ノ. ‖;;<:| |@::,,/ゞ ソ ;;;;; ||||| ″′°
(__)__) " U~U
- 259 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/19 23:59 ID:A4uOV6Pm
- 俺は、家族を呼び寄せることにした。
「ここにニラ茶園を再建するぞ、フォルァ!」
妻は俺の差し出した鍬を手にとってくれた。
(,,⌒)⌒;;)
^^^^^ /ヽ\ ,,-''""''-,,, (,,⌒)⌒;;)
__/ ,,,,-''"" ::::::::::: "~~''-,,,,,
/ ,,,,-''"""::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
""""'''''' ; ;;:| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ::::::
:',.,:;,.//:.::.; |ここにニラ茶園を再建するぞ、フォルァ!|:.;.:.:,
:',.,:;,.:.::.;'',,:.;.:|_ ________________|,;.:
',.,:;,.:.::.;'',,:.;.:,;.∨:,;.:,;.::,';,.:;.,':::,;;.:;,.:;;.:,;.:,:.;;.:.:.;;:,:;:;.;.:,;.:..:,;:.;,''.;:.:';.;.:.:,;.::
,.,:;,.:.:;,.:.::.;v''v∧w∧.:;.,':::,;;.:;,.:
∧w∧:.;.:,;.:,;.:,;.::o,';,.:;.,':::,:.;'',;.:.:,;.::
;,.:.::.;v'',,:.;.:,;.o( )
'',,;.:.:,...:;.,'(゚ー゚*):,;.:,;.::,';,.:;.,':::,,.,:;,.:.::.;'',,;.:.:,;.::
'',,:.;.:,;.:,;.:,;.::,';( つ=丹 と と ),;,.:.::.;'',,:.;.:,;.:,;.:,;.::,';,.:;;.:.:,;.::
- 260 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/20 00:00 ID:5dN7gLmg
- それから幾年が流れた。
固くやせはてた土地を耕し、施肥をし、やっと食っていける分の
ニラ畑を作った。
それが山肌一面に広がるまでになった頃には俺たちの手の皮は
硬くなり、顔にしわがよるようになってしまった。
V/ ∧w∧
∧w∧...|| (゚Д゚,, )
( *゚ヮ)人 >8⊂
|
| つ ゚ー゚) | |
V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V
- 261 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/20 00:01 ID:5dN7gLmg
- あるとき、妻はこういった。
「この前ふもとに逝った時に医者に見せたら、お腹の中に女の子が
いるって」
「・・・・・・・・・・」「ほんとか、やったぞフォルァ!」
俺はニラ茶を渡すどころか投げ出して喜んだ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
アナタ・・あのね・・・・・・ .|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧w∧ ∧w∧ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(*゚ー゚) ∬ (Д゚ ,) < どうしたんだ?
/ ⊃ 旦と l |_______
〜(__) (__,,ノ
----------------------------------------
- 262 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/20 00:01 ID:5dN7gLmg
- 「・・・・・・・・・・」「ほんとか、やったぞフォルァ!」
俺はニラ茶を渡すどころか投げ出して喜んだ。
赤ちゃんワッショイ!!
\\ おめでたワッショイ!! .//
+ + \\ 女の子ワッショイ!!/+
/ミっ +
. + ∧w∧ ∧w∧ ∧w∧+ 旦
(,,゚ヮ゚∩ (゚ヮ゚∩ (,,゚Д゚) 彡
+ (( (つ ノ (つ 丿(つ つ )) +
ヽ (ノ ( ヽノ ) ) )
(_) ' し(_)(_)_)
- 263 名前:( ´∀`)さん
投稿日:01/12/20 00:02 ID:5dN7gLmg
- 俺は娘が生まれたら、アイコッチと名づけることにした。人を敬い、
人を愛し、また皆に可愛がられるように願ってのことだ。そして、
世界がずっと平和である魔法が使えるように。
「生まれた子供にはここのニラ茶をついでもらいたいぞ、フォルァ!」
「そうですね、ここのニラ茶は平和の味のするニラ茶ですからね」
☆ 。 。 ★ 。 ゚
。゚ ☆ 。 ゚ 。
゚ 。 。 ☆
。 ゚ ゚ 。
。 ゚ ★ 。
゜ ☆ __________ ゚ ★ 。
゚ . 。 ////\|//////\
. ★ ゚ 。 ////|_田_|./////::::::\\゜ 。 ゚
。 ☆ /∠∠∠∠∠ ∠∠∠∠/::::::::::::::::::\\
 ̄|:::::::┌┬┐┌┬┐::: |:::::::::::::::::::::::::::::| ̄ ゚
.'' " "~"'''"'"''"|:::::::├┼┤├┼┤:::
|::::::::||||||||||:::::::|~"''""'~"~"..''""~
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:: :::""" ~".'::::::::::::::::: ::::::::::::::::: """
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end
-
-
- 元ネタ
-
- 122 名前:プロットモン
投稿日:01/12/09 00:15 ID:l67VAzh1
-
>>120
じゃ、調子に乗って書いてみたりすることにします。
俺の思い出すことのできるもっとも古い記憶は、お花畑で
花をたくさん抱いて立っている姿だ。
きっと、写真か何かを見たのだろう。今ではそんな写真なんて
ものは存在しないが。
その花畑のあったところが、山間の小さな村だということを
知ったのは、俺が誰かに連れられて都会に来る記憶が
あったからだ。
- 123 名前:プロットモン
投稿日:01/12/09 00:15 ID:l67VAzh1
- 俺のいた村の名産はニラだった、とニラ茶を飲む度におばに
聞かされたものだ。
そういえば、都会のおばの家についたときにニラ茶を飲んだ
記憶がある。しかしそのときのニラ茶は今飲んでいるような
ニラ茶と違った気がする。
俺はふと浮かんだこの疑問をおばにぶつけてみた。
するとおばは、涙ながらに語ってくれた。「あの時のニラはな、
おまえをかばって銃弾に倒れた、おまえの本当の母親の下に
生えていたニラだったんだよ。内戦が始まってすぐに皆を迎えに
逝ったけど、既におまえの村では戦闘が始まってしまっていて、
おまえを助けるのがやっとだったんだよ」と。俺を迎えにきた
おじも、街への帰り道でけがを負い、結局それがもとで
間もなく命を落としたことも教えてくれた。おじの懐にしまわれていた
ニラをお茶にして飲んだそうだ。
その味はまさに内戦と暗黒の青春時代の味だといっていいだろう。
- 124 名前:プロットモン
投稿日:01/12/09 00:16 ID:l67VAzh1
- それからしばらくして、ラジオの電波が内戦の終結
を知らせた。反乱軍が最後まで抵抗を続けていた
俺の村から撤退したらしい。その頃には育ての親の
おばも氏に、俺は所帯を構えるようになっていた。
俺は、故郷の村を目指すことにした。
村の住人はただ一人、長老だけになっていた。
長老は俺のことを知っていた。「内戦が始まってすぐ村を出た
おまえが帰ってきてくれるとは思ってもみなかった。今となっては
この村の人間はおまえとわしだけじゃ。」長老は村に起こった
全てのことを話してくれた。村は激戦地となり、戦いに巻き込まれたり、
略奪と虐殺によって多くのものが殺されたこと。そして、
軍靴と硝煙にでニラ畑は荒廃しきってしまったことを。長老は全てを
語り終えると、使命を果たしたといわんばかりに天に召されて逝って
しまった。もはや、この村に残っているのは俺だけになってしまった。
- 125 名前:プロットモン
投稿日:01/12/09 00:17 ID:l67VAzh1
- 俺は、家族を呼び寄せることにした。
「ここにニラ茶園を再建するぞ、フォルァ!」
妻は俺の差し出した鍬を手にとってくれた。
それから幾年が流れた。
固くやせはてた土地を耕し、施肥をし、やっと食っていける分の
ニラ畑を作った。
それが山肌一面に広がるまでになった頃には俺たちの手の皮は
硬くなり、顔にしわがよるようになってしまった。
あるとき、妻はこういった。
「この前ふもとに逝った時に医者に見せたら、お腹の中に女の子が
いるって」
「・・・・・・・・・・」「ほんとか、やったぞフォルァ!」
俺はニラ茶を渡すどころか投げ出して喜んだ。
俺は娘が生まれたら、アイコッチと名づけることにした。人を敬い、
人を愛し、また皆に可愛がられるように願ってのことだ。そして、
世界がずっと平和である魔法が使えるように。
「生まれた子供にはここのニラ茶をついでもらいたいぞ、フォルァ!」
「そうですね、ここのニラ茶は平和の味のするニラ茶ですからね」
fin
- 126 名前:プロットモン
投稿日:01/12/09 00:20 ID:l67VAzh1
- このお話は
ニラ茶園
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi/army/1001111817/
の提供でお送りいたしました。(w
長々とクソねたにお付き合いいただきましてありがとうございました。
初心者厨はどうしてもこういう感じのネタに落ち着いてしまいますね。
やぱーり小一時間で作ったねたはよろしくない。