ある晴れた日、まっすぐに伸びた道を
ﾉﾄ |
彳ﾐ ﾉiﾐ
あるくふたりが おりました。 -‐ '''""~~""''' ‐-彡彡ミ ．彡ミ..,,____
_,.．-'''" 彡彡ミﾐ 彡;;;ミﾐ
__,,.. ．-‐ '''""~ 彡彡ミﾐﾐﾐ彡彡ミﾐﾐ
__,,.. ．-‐ '''""~""''' ‐- ．..,,____,,.. ．-‐ '''""~''''''''''''''''''''''''~""''' ‐-､_ii|_,,.. ．-‐'''""~
.,.:,..:.. .,. :,..:.. ,.:,..:.. , -'" :.:.:...:::. .... ," .,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,.
.,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,..:.. , -'" ... ,.:.:.:...:::.. . ,' .,.
.,.:, .. .. .,. :,..:.. , -'" ... ,.. ... ,.. .. ,' .,.:,..:.. .,.:,..:..
.,.: ,..:.. .,.:,..:., -'" ... ,.. . ,' .,.:,..:.. .,.:,. .:.. .,.:,..:.. .,.:,.
, -'" ... ,' .,.:,..:.. .,.:,
.,.:,..:., -'"... ,.. .. ... ,.. ," .,.:, ..:.. .,.:,..:.. .,. :,..:.. .
, -'" ∩,,__∩ ,.. . ," .,.:,..:..
, -'" ／ヽ,,,,,, （;; ,） ," .,.:,..:.. .,.:, ..:..
（;; : #） ⊂:; :::;つ ,ﾞ .,.:, ..
/;;;:;:; :;） |:;:;:: ::::| , .,. :,..:.. ,.:,..:.. .,. :,..:..
ﾉﾄ |
彳ﾐ ﾉiﾐ
__,,.. ．-‐ '''""~~""''' ‐-彡彡ミ ．彡ミ..
_,.．-'''" 彡彡ミﾐ 彡;;;ミﾐ
__,,.. ．-‐ '''""~ 彡彡ミﾐﾐﾐ彡彡ミﾐﾐ
'''""~""''' ‐- ．..,,____,,.. ．-‐ '''""~''''''''''''''''''''''''~""''' ‐-､_ii|__,,.. ．-‐''"
.,.:,..:.. .,. :,..:.. ,.:,..:.. .... :.:.:...:::. .... .,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,.
.,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ... ,.:.:.:...:::..
.,.: ,..:.. .,.:,..:. ... , .. ... ,.:,. .:..
... .,.:,..:..
,, .,.:, ,,,,､,, , . ,,,,, , . ∩__,,∩ ,,,,､,､,,,, ､,,,
''"""'' "''""''''""''"''''"""'' """'''''"""'' （д・,,,;;;） ,,,,,,/＼
⊂;:: ;:つ （−・;#; ）
|::x:;:;:;:;| i :;と ;: 〉
長 い 道 (_::,ヽ,:;_) l;; ::;: ;: }
ヽ(,;;;;ﾉ
,,,,､,, , ,,,,､,, , ,, ,,､､,,,,,,､,,
''"""'''''""" "''"""'''''"""''""''"""'''''"""''""''''""''"
.,.:, .. .. .,. :,..:.. ,.. ,.:,..:..
.,.:,. .:.,... ,.. ;;,.. ,.. .,.:,
... ,...
ﾉﾄ |
彳ﾐ ﾉiﾐ
__,,.. ．-‐ '''""~~""''' ‐-彡彡ミ ．彡ミ..
ひとりは、かつて 彡彡ミﾐ 彡;;;ミﾐ
.. ．-‐ ''' ~ 彡彡ミﾐﾐﾐ彡彡ミﾐﾐ
いじめられるために 生み出された AA でした。 '' ‐-､_ii|__,,.. ．-‐''"
.,.:,..:.. .,. :,..:.. ,.:,..:.. .... :.:.:...:::. .... .,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,.
.,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ... ,.:.:.:...:::..
.,.: ,..:.. .,.:,..:. ... , .. ... ,.:,. .:..
... .,.:,..:..
,, .,.:, ∩__,,∩ ,,, , . ,,,,､,､,,,, ､,,,
''"""'' "''""''''""''"''''"""'' （;;;・д・,） ,,,,,,/＼ "'"''''ﾞ""
⊂;:: ;:つ （−・;#; ）
}::x:;:;:;:;| } と;: ｀)
｀(_:;:,ノ l;; ::;: ;: }
(;_ヽ,_;;;,)
,,,,､,, , ,,,,､,, , ,, ,,､､,,,,,,､,,
''"""'''''""" "''"""'''''"""''""''"""'''''"""''""''''""''"
.,.:, .. .. .,. :,..:.. もうひとりは、生まれつき
.,.:,. .:.,... ,.. ;;,.. ,.. .,.:,
... ,... ... ,.. . 声の出ない AA でした。
ﾉﾄ |
彳ﾐ ﾉiﾐ
__,,.. ．-‐ '''""~~""''' ‐-彡彡ミ ．彡ミ..
_,.．-'''" 彡彡ミﾐ 彡;;;ミﾐ
__,,.. ．-‐ '''""~ 彡彡ミﾐﾐﾐ彡彡ミﾐﾐ
'''""~""''' ‐- ．..,,___ ふたりが いつ 出会ったか -､_ii|__,,.. ．-‐''"
.,.:,..:.. .,. :,..:.. ,.:,..:.. .... :.:.:...:::. .... .,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,.
.,.:,..:.. .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ... ,.:.:.:...:::.. 知る人は いません
.,.: ,..:.. .,.:,..:. ... , .. ... ,.:,. .:..
... .,.:,..:..
,, ∩__,,∩ ..,.:, ,,,,､,, , . ,,,,, , . ,,,,､,､,,,, ､,,,
''" （^д^,,;;） ''"'' ,,,,,/＼"'' """'''''"""'' "'"''''ﾞ""
⊂;:: ;:つ （ｰ ・ ;#）
|::x:;:;:;:;| l :;;:､::ヽ ふたりにとっても
(_::丶,;:;_) }:;: ;;;ー'
(_;;;ノ､;;,j
,,,,､,, , ,,,,､,, , ,, ,,､､,,,,,,､,,
''"""'''''""" "''"""'''''"" 『 いま、ふたり一緒にいること 』
.,.:, .. .. .,. :,..:.. ,.. ,.:,..:..
.,.:,. こちらの方が大事だったので、 ,.:,
... ,... ... ,.. それを思い出すことは ありません
さて、そのふたりが その ずっとずっと長い道を
(､ ;;.,.;: ";: ,-' _ ， ,,... ..._ .:;,, :::.,,-'ﾞ
"`~｀'ー~ _ ,... - ' "^ ^ あるいていると
_ ..... ...,, ､.､､, ; '"＾ ...:.:.:...:.:;;;;:;: ::.. . :::::::: ...: ... ．.., ､､ ; :;;;''
'ヽ'''~'ﾞ :::::::::::::::::::::::: :::::.:.:.:..:.:.:..:.::.:.:.:...:.. _,,,,... ､､ -‐‐''''"
:::::;;:;;::;:;:;;::;;::;:;:;:;:;:;:;:;::.:.:.... .::.:.:.:..::.:.:.,..,..., '"^ :::....:,::'':':.:.:.':::::....:...:..
...,...,,;,:,,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::,..
むこうがわに ちいさく AA がみえました ;;;::,,,,,,,,::::
'''ｰ―--------- ，..................,,,,,,,,,,,,,.,__ __,.,,,,,,,,,,,,,,,,....................，---------‐―''
::. :..:.. ::.:..: .:.: : .::.:. :.... ....: ;.:￣. . . :. . . .. . .: . : . :. . :.
. . .. . .: . : . :. . :. . :. : . . :. . ..: . ioi ::.:: .: :
:: . :. :. .: :.:. :. :..: l .l ::. :: .:: ::: : : :: : :: : : :: . :. :. . : :.:. :. :..
:: : :: : : :: . :. :. . : :.:. ｜ | ::;;: ;:;: ;:; : :; :
; :;; ::; :;: ;;: ::;;: ;:;: ;:; ::;;: ,!. !, .', '. ', .'' ,.'' .,' , ',' .', '.', .'',.''.,' ,','.
..;:;: ;:; : :; :;; ::; :;: ;;:::;;: ;: .:. ,i .i, ;. ;.: やがてだんだんと近づいて
,.''.,',','.','.',. .','.',','..',','. ,l .l, . ... .,;: ;:. .... .,:,.,..... . ..,,,,, .、
.,.: ;. ;.: .::; : ﾉ !、 ;:
;:. .... .,:,.,..... . ..,,,,, .、 ,. ... ... .,;: ; / ｀ｉ、 ,, ;.;" "
' ;;, ,,;. ;: ...,. ;: .. , ／. ∩,,__∩ そのあと わかったことですが
. ;. ".'';;;" ~, .;"’ ;'´／ヽ,,,,,, （;; ,） ;: : ; "' ; ~ ;;: ; ; "
その AA は
目が 潰されて
､.;;iir' ji;:: ;;,:,., ,,, .、
､;;;'', ﾊ__ﾍ ;''
vi,,､.;;iir ( ﾞ∀ﾞ,) ji;::
j o ヽ l,:,.,..... .
w! ┃='l__l´ jｖ
jr' ,;､;;;'' ;'' .,.:,..:..
, ';;: :;;vi,,､.;;iir' ji; .,.:,..:..
:;;ji lf;;,:,.,.....
;:.､;;w! j .,.:,..:..
.;;:;:､ : ijj ii,:,.,. ..,,,,, .、
i;;: ,;､;;;'' ;'
､.;;iir' なくなって いました
;r;::;; ;i..､;: :;;ji lf;;
; ;;:.､;;w! jｖ .,.:,..:..
.;;:;:､ :;;v;;i,, ijj iiW,:,.,..... . .、
「やあ」
その AA は ふたりにあいさつをしました
「どこから来たんだい？ おふたりさん」
「ずうっと、とおくから」
いじめられていた AA は 答えました
∧__ﾍ ∩__,,∩ ,,,,,,/＼
（ ﾞ∀）') （д・,,,;;） （･−･;#）
〉 つ ⊂;:: :::l 〈;:つと 〉
{ ﾐ_┃ |x:;:;:;:;:} l;; ;; _ ;;|
""''''""" "''"'"'"" '"''"'"'"'""'" '"" "'"'""''"''"''""'""'""'"'"'"' '
''".,.:,..:. '' '''" "''" " ''""""''
"" "" .,.:,. .:. ' '' '''' '"
"'"' ""' "''"
「……ええっと、あの」
いじめられていた AA は
少し 言いづらそうにしつつ 訊ねました
「どうして、ぼくらが ふたりだと
わかったのですか？」
∧__ﾍ ∩__,,∩ ,,,,,,/＼
（ ﾞ∀） （д・,,,;;） （･−･;#）
〉 つO と;:: ;:つ とと ;:;:;l
{ ﾐ_┃ |x:;:;:;:;:} l;;_ ;;; ;;}
""''''""" "''"'"'"" '"''"'"'"'""'" '"" "'"'""''"''"''""'""'""'"'"'"' '
''".,.:,..:. '' '''" "''" " ''""""''
"" "" すると盲目の AA は 笑ってこう答えました '"
"'"' ""' "''"
「 "音" さ 」
∧___∧
（, ﾞ∀ﾞ ,）
〈 つと 〉
从 ﾞ''､,,_.,. __ | ﾐ || | _.,,,,-‐'゛wj
'"Wﾞﾘw;yﾉw''" （,__,||,__,) ﾞ''､,,゛jﾘwj从
｀`'.､ ,:｀:,,,,‐'゛' ~ wwﾘﾞW゛j
从ﾘj`'.､ ,: ｀ﾞ''、:::.. ﾘ
ﾘj`'.､ ,:,-‐'゛ ' ｀:､ ﾞ''､,,'.
j ;: ｰ''' "ﾞﾞ ｀`'‐.､ :;.:".:;.:
从,,,,;~'',;''ﾟ ~'ｰ:;.:;;wﾘﾞW゛jﾘ
ﾟ ;~,;''ﾟ ; ; '' , ｀`ﾞjﾘwjｒ
;~ ｀ﾞ''、:::
｀ﾞ'':::..wj
「足音」
「呼吸音」
「鼓動の音」
「何かするたび―――
何もしなくても、
俺たちは音を立て、音に包まれて
暮らし、生き行くものらしい」
∧__ﾍ ∩__,,∩ ,,,,,,/＼
（ ﾞ∀） （･д・,,,） （−･;# ）
〉 つつ O ;:: ;:つ〈つと ;:〉
{ ﾐ_┃ |x:;:;:;:;:} l;;_ ;;; ;;}
""''''""" "''"'"'"" '"''"'"'"'""'" '"" "'"'""''"''"''""'""'""'"'"'"' '
''".,.:,..:. '' '''" 「それでも、みえないことに かわりはない
"" "" .,.:,. .:. ……あなたはどうしてそんなに、
"'"' ""' まっすぐ たっていられるのですか？」
「全てを ありのままに受け入れれば
案外慣れていけるものだよ それに
目が見えなくなったことで―――」
「逆に
見えるようになったこともあるのさ」
∧__ﾍ ∩__,,∩ ,,,,,,/＼
（ ﾞ∀） っ （д・,,,;;） （･−･;#）
〉 つO Oと;:: l (^)と ;:〉
{ ﾐ_┃ |x:;:;:;:;:} l;;_ ;;; ;;}
""''''""" "''"'"'"" '"''"'"'"'""'" '"" "'"'""''"''"''""'""'""'"'"'"' '
''".,.:,..:. '' '''" 盲いた ＡＡ はそう言って
"" "" .,.:,. .:. ' '' '''' '"
"'"' ""' "''" 少し寂しそうに笑いました。
そうして さんにんは
じっくりと のんびりと
いくつもの 長い話を 交わしました。
それは 終わりが無いようにも 思えました。
∧__ﾍ ∩__,,∩ ,,,,,,/＼
（ ﾞ∀） ('（д＾,,,;;） （ｰ ･ ;#）
⊂ O ヽと;:: l OO ;:〉
{ ﾐ_┃ |x:;:;:;:;:} l;;_ ;;; ;;}
""''''""" "''"'"'"" '"''"'"'"'""'" '"" "'"'""''"''"''""'""'""'"'"'"' '
''".,.:,..:. '' '''" "''" " ''""""''
"" "" .,.:,. .:. ' '' '''' '"
"'"' ""' "''"
彼らが
そのあと どんな旅をしたのか
知る人はいません。
ふたりと ひとりの旅が
さんにんの旅になったのか
ひとりずつの旅になったのか
∧__ﾍ ∩__,,∩ ,,,,,,/＼
（ ﾞ∀） （д＾,,,;;） （−･;# ）
〉 つつ ⊂ Ｏ;:l Ｏと ;: 〉
{ ﾐ_┃ |x:;:;:;:;:} l_;; ;;; ;;}
""''''""" "''"'"'"" '"''"'"'"'""'" '"" "'"'""''"''"''""'""'""'"'"'"' '
''".,.:,..:. '' '''" "''" それは 誰にも分かりません
"" "" .,.:,. .:. ' '' '''' '"
"'"' ""' "''"
.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:
.: それは .: .:.: .:
.: .: .: .: .: .: .: .:
.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:.: .: .: .:
.: .: .: .: .: 彼らの
.:.:.. .: .: . : . . : .
.:.:.. :.:.:. :.:.:. :. :.:. :.. .: .: . : . . : .長い ながい道の
. : .:.:.. :.:.:. :.:.:. :. :.:. : .: . : .: . :.<ﾆ|: . . : . : . :
_,,,,..___. , ;, ; .:. : ;; : . :. :. . :. .: .|ﾆ> .: __... - "
"" .:.:. .:.: .: ""ー-,,,__ ＿_____.......________.: .|ｌ.__,,,, -‐"" __:,,-‐ ゛ .:.
" ,, :: ....::.:. :.:. :.ﾞ｀ﾞ''ｰ-､_ " -ﾆ二_ :.: .:. .:.:
,, ノ ::. :.: .: ,,":. ~`;:。‐-,, _ - _ ‐ _ "'‐、 o
,, " ,,o ﾉ.:.:..:::.:) - =-_ - =-_ヽ ,.,
". 。 vi ,, ,,‐'"‐=‐_ - =-_ =- -,' "
vﾉ " ._,,,.,,,,-‐'"~‐＝‐ ＿−＝ ＿=- ￣,-'~
" " " ,.,,,,-‐'"~―＝― ニ＿ −＝― _,,-'″ ,,. ○
" ._,,,.,,,,-‐'"~ ― ＝― ,,‐'"~ ﾉiu
._,,,.,,,,-‐'"~ ほんの とちゅうの はなし " ,,
ﾆ ―≡ ＝ ＿ ,,' " ,,
― -ニ― ＿― ＿ﾆ-― ＿ ￣- ;;" "