<< 戻る >>
- 530 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:43:34 ID:suCIRtNV0
-
|:: :|: .::| .:|:. l:|
|::.,: :r.:| ::|:. l:| 夏の日差し別れを告げて、秋の恵みに心を躍らす頃、
|: |:: |::.. ::. j:| 俺は南にあるという大きな街を目指して歩いていた。
|: |::. ::| .:|: ::|
|: |::. ::ｌ .:|: ::| 距離にして約１ヵ月半はかかるという。
|:ｉ ::| :: :| ｌ | 長い長い道のりだ。
|:|: :| ::| :: ;| |
|:|: :| ::| :: :| |
|:|: :| ::| :: :{ |
|;} : :| :| :: |
|: .:| ;n ::| :: |
, . |: ::| ::{ﾘ ::! :!:| ,,.., .,..
; , | .::| ::r : :| :i | .:;;::;;;. ,;:. ,.
;; /.::/ :::|i :.:| :l;ﾊ.＿,,. ,,::;;.:. ,;:.,,. .. ,.,,. .＿＿_
ノ,;ノ : ::八 :ゝ::ヽ＼＿,,.,. :, ,.vVw, |＿＿|〜
;:´.:: :／.::::ヾ::＼::＼::ｰ､ ,;;::.. ,,:;;;.. .,:: (・∀・ ) )) ..
- 531 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:44:54 ID:suCIRtNV0
- |:: :|: .::| .:|:. l:|
|::.,: :r.:| ::|:. l:| ふと、今年の初め、前も後ろもわからないほどの大雪の中で
|: |:: |::.. ::. j:| 遭難しかけた思い出が蘇る。
|: |::. ::| .:|: ::|
|: |::. ::ｌ .:|: ::| ・・・今年こそは絶対暖かい街の中で過ごしたい。
|:ｉ ::| :: :| ｌ |
|:|: :| ::| :: ;| |
|:|: :| ::| :: :| |
|:|: :| ::| :: :{ |
|;} : :| :| :: |
|: .:| ;n ::| :: |
, . |: ::| ::{ﾘ ::! :!:| ,,.., .,..
; , | .::| ::r : :| :i | .:;;::;;;. ,;:. ,.
;; /.::/ :::|i :.:| :l;ﾊ.＿,,. ,,::;;.:. ,;:.,,. .. ,.,,. ＿＿_
ノ,;ノ : ::八 :ゝ::ヽ＼＿,,.,. :, ,.vVw, ﾌｩ |＿＿|〜
;:´.:: :／.::::ヾ::＼::＼::ｰ､ ,;;::.. ,,:;;;.. .,:: (∀・； );..,,.. ..
- 532 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:45:32 ID:suCIRtNV0
- |:: :|: .::| .:|:. l:|
|::.,: :r.:| ::|:. l:| そんな思いもあって目指しているのだが、やはり１ヵ月半の道のりは長い。
|: |:: |::.. ::. j:| 街を目指して歩き始めたのが半月前。
|: |::. ::| .:|: ::| とすると、まだ１ヶ月は歩き続けなきゃならないことになる。
|: |::. ::ｌ .:|: ::|
|:ｉ ::| :: :| ｌ | いくらご主人より体力には自信があるとはいえ・・・
|:|: :| ::| :: ;| | この長距離の移動は流石に疲れる。
|:|: :| ::| :: :| | ｼﾞｴﾝ種といえば、無謀さとタフさが売りなんだけどな・・・。
|:|: :| ::| :: :{ |
|;} : :| :| :: |
|: .:| ;n ::| :: |
, . |: ::| ::{ﾘ ::! :!:| ,,.., .,..
; , | .::| ::r : :| :i | .:;;::;;;. ,;:. ,.
;; /.::/ :::|i :.:| :l;ﾊ.＿,,. ,,: ＿＿_ ,;:.,,. .. ,.,,.
ノ,;ノ : ::八 :ゝ::ヽ＼＿,,.〜|＿＿| ﾂｶﾚﾀ ,.vVw,
;:´.:: :／.::::ヾ::＼::＼::ｰ､ ( ；-∀) =3 ,,:;;;.. .,:: ;..,,.. ..
- 533 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:46:32 ID:suCIRtNV0
- |:: :|: .::| .:|:. l:|
|::.,: :r.:| ::|:. l:| そういえば、歳の初めに俺と同じｼﾞｴﾝ種の旅人に会ったっけ。
|: |:: |::.. ::. j:| 今、あいつはどの辺りを歩いているんだろう。
|: |::. ::| .:|: ::|
|: |::. ::ｌ .:|: ::| 何となくあの家で顔を合わすのが気まずくて
|:ｉ ::| :: :| ｌ | 黙って出てきたけれど、元気に旅を続けているのだろうか。
|:|: :| ::| :: ;| |
|:|: :| ::| :: :| |
|:|: :| ::| :: :{ |
|;} : :| :| :: |
|: .:| ;n ::| :: |
, . |: ::| ::{ﾘ ::! :!:| ,,.., .,..
; , | .::| ::r : :| :i | .:;;::;;;. ,;:. ,.
;; /.::/ :::|i :.:| :l;ﾊ.＿,,. ,,: ＿＿_ ,;:.,,. .. ,.,,.
ノ,;ノ : ::八 :ゝ::ヽ＼＿,,.〜|＿＿| ,.vVw,
;:´.:: :／.::::ヾ::＼::＼::ｰ､ ( ・∀) ,,:;;;.. .,:: ;..,,.. ..
- 534 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:47:21 ID:suCIRtNV0
- |:: :|: .::| .:|:. l:|
|::.,: :r.:| ::|:. l:|
|: |:: |::.. ::. j:|
|: |::. ::| .:|: ::| ・・・また会いたいなぁ。
|: |::. ::ｌ .:|: ::|
|:ｉ ::| :: :| ｌ | 会えるといいな・・・。
|:|: :| ::| :: ;| |
|:|: :| ::| :: :| |
|:|: :| ::| :: :{ |
|;} : :| :| :: |
|: .:| ;n ::| :: |
, . |: ::| ::{ﾘ ::! :!:| ,,.., .,..
; , | .::| ::r : :| :i | .:;;::;;;. ,;:. ,.
;; /.::/ :::|i :.:| :l;ﾊ.＿,,. ,,: ＿＿_ ,;:.,,. .. ,.,,.
ノ,;ノ : ::八 :ゝ::ヽ＼＿,,.〜|＿＿| ZZZ... ,.vVw,
;:´.:: :／.::::ヾ::＼::＼::ｰ､ ( -∀) ,,:;;;.. .,:: ;..,,.. ..
- 535 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:48:02 ID:suCIRtNV0
-
どれくらい時間が経っただろうか。
俺はぼんやりと目を開いた。
どうやら疲れて眠ってしまっていたようだ。
・・・もう夜になってしまったのだろうか？
＿＿_
〜|＿＿|
( -∀・)
- 536 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:49:07 ID:suCIRtNV0
- と、そこまで考えて、俺は周囲の異常さに初めて気がついた。
秋の澄んだ空気も、柔らかな日差しも、俺が休んでいた木も無い。
そればかりか、空と地の境界すらもない真っ白な世界。
＿＿_
〜|＿＿|
(；・∀・)
- 537 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:49:54 ID:suCIRtNV0
-
慌てて周囲を見回すも、やはり何もありはしなかった。
＿＿_
|＿＿|〜
(・∀・；)
- 538 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:50:28 ID:suCIRtNV0
- "どうであれ、先に進むしかない・・・"
意識をしていなければ、自分すらも白いこの世界に溶けてしまいそうで
俺はとにかく足の裏に感じる感触を頼りに歩き始めた。
どこを目指すわけでもなく。
＿＿_
|＿＿|〜
(・∀・；) ))
- 539 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:51:01 ID:suCIRtNV0
- しばらく進むと、今にもこの白い世界に
消え入りそうなくらい儚く佇む男の姿が見えた。
∧ ∧
( )
/ |
〜（,,＿/
- 540 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:52:00 ID:suCIRtNV0
-
その男は俺に気づくなり、
「こんなところに人がいるなんて珍しいな」
と、何の感情も込めずに声を掛けてきた。
∧ ∧
(,,ﾟДﾟ) ＿＿_
/ | |＿＿|〜
〜（,,＿/ (・∀・ )
- 541 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:52:48 ID:suCIRtNV0
-
「もうここには何も無い。
ここは昔あった街の跡。
今じゃ、その跡さえも消えた、残りカスのような場所さ。
アンタもこの白い世界に飲まれたくなけりゃ、
早いところ出て行った方がいい」
出口なら俺が教えてやるから、と男は付け加えた。
∧ ∧
(,,-Д) ＿＿_
/ | |＿＿|〜
〜（,,＿/ (∀・ )
- 542 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:53:21 ID:suCIRtNV0
-
「アンタはどうしてこんな真っ白で何も無い世界にいるんだい？」
俺の問いに、男は少しめんどくさそうな、そして少し悲しそうな表情をした。
∧ ∧
(,, -) ＿＿_
/ | |＿＿|〜
〜（,,＿/ (∀・ )
- 543 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:54:45 ID:suCIRtNV0
-
「俺はこの街にずっと長いこと住んでいたんだ。
だが、ある時――――
∧ ∧
(,, ﾟД) ＿＿_
/ | |＿＿|〜
〜（,,＿/ (・∀・ )
- 544 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:55:25 ID:suCIRtNV0
- ￣￣￣￣￣￣￣￣￣|＼
|￣||￣| |￣||￣| |. ＼
|＿||＿| |＿||＿| | ＼
| | ／ /
|￣||￣| |￣||￣| | |＿＿＿＿ ___┐ / /ヽ
|＿||＿| |＿||＿| | |.. |＼ ／ |´ , へ
| |LlLl LlL |. ＼ |___／ / | |
|￣||￣| |￣||￣| | |======= | | ／ ./ ヽノ
|＿||＿| |＿||＿| | |LlLl LlL | | ／ ./ |
| |======= | | ／ / |
|￣| ⌒ヽ￣||￣| | |LlLl LlL | | ／ / |
, ⌒（:::::::::::... ヽ | | |======= | | ／ / |
::::::::::､⌒::::::::::::: ） | |LlLl LlL | |＿ i
:::::::::::: ' :::::::ヽ⌒ヽ | |======= | |llll |＼ ／ 男の話によると、この世界はもともと
ゝ:::::ヾ:: ｀ヽ(::::::::::::::: ） | |LlLl LlL | |llll | |＿ "創造主"と呼ばれる者によって
::::::: ､⌒ヾ :::::::::::ヽ | , .⌒ヽ !======= | |llll | |lll |＼ 長い年月をかけて築かれたものらしい。
(:::::(⌒:::::::://:::::::::::） (:::::::::::ヽ⌒ヽl LlL | |llll | |lll | |
::（::: :::ヾ::://::::::::::::: ｀)ヽ::::ヾ::::::::: ｀)::::⌒) ! |llll | |lll | | 建物はおろか、海や山でさえも
::::ヽ:::::::::| (::::::::::::: ノ (:::::(⌒::/::: ノ::::(::::: ) |llll | |lll | | __,,.. 全て"創造主"によって創られたものだという。
（::::::ヽ! |::／::) i ゝ::| |: ﾉ ) =ヽ:::||:::ノ |llll |__,,l-‐'￣
|＿||__| |::)＿||＿| | (::| |::ノLlLl L || | |-‐'
| | | | | i l'l'l'l_,...-‐' _,,-- =-
| | | |~|~|~|~|_,...-‐'￣ ,r''" ,,,,
|~|~|~|~|~|~||l__,,.. .- ‐ ' ￣￣ _,;‐''
-‐' ￣￣￣￣ _,,.r''"
-‐''"
- 545 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:56:18 ID:suCIRtNV0
- ＿＿
／|: : :.:::| だが、ある日突然"創造主"が
l | : : : :| この世界から消えてしまったことを皮切りに
| |: : :. .:| 少しずつ世界は荒廃し始めた。
| |: : : :.:|
iv'ﾍ | |:|ｌ＝=|
| ;`;| | |:|》: ::::| i'1
| ;'l:| i'`'i 、 ／| |:|＼ : | . |;'| ,、
!:`l'| ζ＼ |;`;| ‖ 〕 .| |:| || | ./＼ ＿.|;'| /.:〉
-､_|_.;l:| ＼';､＼ :|':i;;| . i'1 ||／> r┘.:| |:| ||::| | ‖‐┘ .:|';|──へ./.:/＿r‐
ｰ|＿}:;| ＼';､.＼|;';;;| ./〉 |;|＿r／／ /|￣＼:| |:| ￣ .:〃..／>.::|;'|:::::::::::::::/.:/:::::::::::
-|＿|`|＿r:‐:‐:‐:‐＼';､＼;| r‐//┐_|:|::::::::;⊥、r/.::| .:::::::|／＼/＼ 《／／ ..:::|;'|:::::[]::::/.:/]:::::::[]::
ｰ|＿};|::::::::::: : :: : {二l＼;i`!､::://:::::::::::::::::::r| .::|
/.:::::<＼／ 〈:::.:... ＼ 》 ' .::::::::/|＼＿ｎ::::::::::::::::::::
-|＿|￣/＼:::::::/`|＿{┬| |;､＼::::::::i'|::::::r┴冂、 .:::::|::＼＼ _＿＿__:::::.:..〉″へ:::::/ .| |: : : |:|::::::::l`!へ、
ｰ|＿}::/ ､';';〉.:/ /{＿|┴lニニニニﾆｌ.r┴､_|_|_|:>:::::＿＿＿|」＿＿:l;_;_/／..::. ｀〈 :| |: : : |:|::::::::| |: : :
-|＿;l'_;_;_∠;/_/___l_,,:;;}┬┴┬┴┬┴┐::| .:::|_rｪ┘＿＿;!＿__;!＿＿;|＿;_;:::.:／ : :| |: : : |:|::::::::| | : :
~゛'' ┘⊥ ｣_ | |{＿|┴┬┴┬┴┬┴┤ .:|＿;!＿＿;!＿＿:l＿＿;!＿＿;|<___;_/＼_;_;_;|;|-∠|_|;_;_;
~゛'''' ┴'::⊥Λ二＼.:| .:|ー:|＿＿;!＿＿;!＿＿;!＿＿:l＿＿;l:::...＼/＜＞::. ∠二
｀ , ' . ｀ ∨_,,,;;;;/. ~゛`┴ -'⊥ .」＿;!＿＿;!＿＿;!＿＿;!＿;ﾄ､ r─‐-､ ...:.:.:.::.:
, ~゛ ┴ ⊥. .,_..:::| ::/￣.￣'"ヽ┴-､_;_;_;_;_;_;_
,, ｀ ~゛'' ‐-|＼＿＿＿ﾄ--/.. ...:::::::./|
` ., ｀ ,. ' ＼|__;_;_;_;_;!─l二二二l/
. ` ｀
- 546 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:57:03 ID:suCIRtNV0
-
初めの頃は、"創造主"が戻ってくることを
ずっと信じて、この男以外の住人も待ち続けていた。
しかし、いくら待っても"創造主"は帰ってくる様子など無い。
荒廃を止められない世界を見続けた住人達から
いつしか"希望"というものも薄れていき・・・
ついにそんな世界に愛想を尽かし、
ここに住み続けた住人達も消えていった。
- 547 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:57:38 ID:suCIRtNV0
-
「俺も長いこと待ち続けた。
・・・けれどもう、いい加減疲れちまったんだよ」
男は自分以外誰もいなくなった街で、ずっと希望を持ち続けていた。
いつか、自分が住んでいたあの街が、再び蘇ることを。
・・・だが、男も他の住人同様、希望を捨てようとしていた。
∧ ∧
(,, -) ＿＿_
/ | |＿＿|〜
〜（,,＿/ (∀・ )
- 548 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:58:23 ID:suCIRtNV0
-
「なるほどねぇ。もう一つ聞いてみたいんだが、
その"創造主"ってのは一体何なんだい？神様なのか？」
「いや、"創造主"は俺たちと同じだよ。
この世界はイメージの世界、イメージすることによって世界が作られる、
と、"創造主"は言っていた。
そのイメージが出来るか出来ないかで"創造主"と住人に分かれるらしい」
イメージをすることによって、世界が作られる？
それならもしかして・・・
∧ ∧
(,, ﾟД) ＿＿_
/ | ？ |＿＿|〜
〜（,,＿/ (∀・ )
- 549 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:58:58 ID:suCIRtNV0
-
「なぁ、それならどうしてアンタは何もせずにここで待ってるんだ？」
男は不思議そうな顔をした。
どうやら俺の言った意味がよくわかっていないようだった。
∧ ∧ ？
(,,ﾟДﾟ) ＿＿_
/ | |＿＿|〜
〜（,,＿/ (・∀・ )
- 550 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 13:59:36 ID:suCIRtNV0
-
「イメージで何でも構築される、ということは、
例えば俺が『花』を想像したとする。
強く強く想像すれば、その想像が―――
∧ ∧
(,,ﾟДﾟ) ＿＿_
/ | |＿＿|〜
〜（,,＿/ ⊂(∀・ )
- 551 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:00:16 ID:suCIRtNV0
-
―――実現する、ってことだろ？」
予想通り、俺の手の中に、一輪の小さな赤い花が現れた。
・・・それは昔、ご主人と一緒に住んでいた街に咲いていた、
その地方でしか咲かない赤い花だった。
∧ ∧
(；ﾟДﾟ) ﾎﾟﾝ! ＿＿_
/ | ＠ |＿＿|〜
〜（,,＿/ （⊂(∀・ )
- 552 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:01:07 ID:suCIRtNV0
-
「つまり、だ。
アンタらは"創造主"とやらにすがってばかりで、
自分たちでは何もしようとしなかったんだ。
今、ここに辿り着いた俺ですら、『創造』出来たっつーのにな」
∧ ∧
(； ﾟД) ＿＿_
/ | ＠ |＿＿|〜
〜（,,＿/ （ (・∀・ )
- 553 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:01:48 ID:suCIRtNV0
- 「・・・だが、俺にはイメージの力なんて・・・」
男は弱々しく、そしてとても自信なさ気に呟いた。
「ったく、コレだから甘ったれは困るんだよ。
アンタは本当に街を蘇らせたいのか？」
∧ ∧
(； ﾟд) ＿＿_
/ | ＠ |＿＿|〜
〜（,,＿/ （ (∀・#)
- 554 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:02:33 ID:suCIRtNV0
-
「それともそんなに復活を望んだ街を忘れちまったのか？
想い描いてみろよ、アンタの街を！
アンタが蘇ることを望んで望み続けた、その街を！」
∧ ∧ ﾏﾁ…
( ﾟд) ＿＿_
/ | ＠ |＿＿|〜
〜（,,＿/ （ (∀・#)
- 555 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:03:11 ID:suCIRtNV0
-
∧ ∧
( ﾟ) .＿＿_
/ | ＠ |＿＿|〜
〜（,,＿/ （ (∀・#)
- 556 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:03:53 ID:suCIRtNV0
-
- 557 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:05:18 ID:suCIRtNV0
- : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ﾅﾂﾉﾋｻﾞｼﾆ ﾜｶﾚｦ ﾂｹﾞﾃ､ ｱｷﾉﾒｸﾞﾐﾆ ｶﾝｼｬｦ ﾂｹﾞﾙｺﾛ､
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾎﾞｸﾊ ｷﾀﾆ ｱﾙﾄｲｳ ﾏﾁｦ ﾒｻﾞｼﾃ ｱﾙｲﾃｲﾀ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ﾕｷｶﾞ ﾂﾓﾙｺﾛﾆ ｵｺﾅｳﾄｲｳ ｵﾏﾂﾘｦ ﾐﾙﾀﾒﾆ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾎﾞｸﾊ ﾏﾀﾞﾐﾇ ﾌﾕｦ ｵｲｶｹﾙﾖｳﾆ ｷﾀﾍﾄ ﾑｶｯﾃｲﾙ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
_,,..-‐''`'ｰ-､_
_,.．-'''"~""''' ‐- ．..,,___,,..-‐''~""''' ‐-~""''' ‐- ．..,,__'''""~
(・∀・ ) ))
''"'"' "'''.'''"'"' "'''.'''"'"':"'"￣'"":..:"'"￣'"":..:"'"￣'"":..:"'"￣'"":..
- 558 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:05:51 ID:suCIRtNV0
-
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿__ ＿＿＿＿＿＿__ . |:.:.:.:.:.:.:|
::|i::, ,| ::|i::, ,|.'ｼﾊﾞﾗｸ ｱﾙｲﾃｲﾙﾄ､ ﾄﾂｾﾞﾝ ｹｼｷｶﾞ ｶﾞﾗﾘﾄ ｶﾜｯﾀ
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |::.:.:.:.:.:.| .
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! …ｲﾂﾉﾏﾆ ﾎﾞｸﾊ ﾏﾁﾆ ﾊｲｯﾀﾉﾀﾞﾛｳｶ
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:..::.:.:.:.| |!＿|＿|＿i|
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:.:.:.:.:.:.| |!＿|＿|＿i|
.:|i￣￣￣￣￣￣,l . .:|i￣￣￣￣￣￣,| . |､.:.:. :.:.| ' .|!＿|＿|＿i|
￣￣￣￣￣￣~ ￣￣￣￣￣￣~' .l､＼:.: :| . ￣￣￣￣
!:.＼＼|
|.:.:.. ＼|￣￣￣￣￣￣￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣
(・∀・；)
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
――――――――――――――――――――────────────
; ' . : , ' : , : ; '
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
- 559 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:06:38 ID:suCIRtNV0
-
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿__ ＿＿＿＿＿＿__ . |:.:.:.:.:.:.:|
::|i::, ,| ::|i::, ,|.' ｱﾜﾃﾃ ｳｼﾛｦ ﾌﾘｶｴｯﾃﾐﾙﾓ､
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |ｲﾏﾏﾃﾞ ｱﾙｲﾃｲﾀﾊｽﾞﾉ ｿｳｹﾞﾝﾓ､ ﾔﾏﾓ ｷｷﾞﾓ
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |..:.::.ﾄﾞｺﾆﾓ ｿﾚﾊ ｿﾝｻﾞｲ ｼﾅｶｯﾀ
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:..::.:.:.:.|
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:.:.:.:.:.:.| 「お〜い！」
.:|i￣￣￣￣￣￣,l . .:|i￣￣￣￣￣￣,| . |､.:.:. :.:.| ' .|!＿|＿|＿i|
￣￣￣￣￣￣~ ￣￣￣￣￣￣~' .l､＼:.: :| . ￣￣￣￣
!:.＼＼|
|.:.:.. ＼|￣￣￣￣￣￣￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣
(；・∀・)
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
――――――――――――――――――――────────────
; ' . : , ' : , : ; '
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
- 560 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:07:18 ID:suCIRtNV0
-
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿__ ＿＿＿＿＿＿__ . |:.:.:.:.:.:.:|
::|i::, ,| ::|i::, ,|.' |:.:.:.:.:.:.:| r=＝ﾆ＝=:、
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||!「久しぶりだな、元気にしてたか？
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! それよりも見てくれよ！これが俺の街なんだ！
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! 俺が生まれ育った街で、俺が創った街なんだ！
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:.:.:.:.:.:.|
.:|i￣￣￣￣￣￣,l . .:|i￣￣￣￣￣￣,| . とにかく詳しい話は後だ、案内してやるから来いよ！」
￣￣￣￣￣￣~ ￣￣￣￣￣￣~' .l､＼:.: :| .
!:ｿｺﾆﾊ､ ｼﾝﾈﾝｦ ﾄﾓﾆ ﾑｶｴﾀ ｱﾉ ｻﾘﾋﾞﾄｦ ﾏﾁﾂﾂﾞｹﾙ ｵﾄｺﾉﾋﾄｶﾞ ｲﾀ
∧∧ |.:.:..ｻｲｺﾞﾆ ｱｯﾀﾄｷﾄﾊ ﾍﾞﾂｼﾞﾝﾉﾖｳﾅ ｶｵｦ ｼﾅｶﾞﾗ
(,,＾Д)￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣
⊂ ⊃
〜| |
し´Ｊ (・∀・*)
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
――――――――――――――――――――────────────
; ' . : , ' : , : ; '
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
- 561 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:07:52 ID:suCIRtNV0
-
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿__ ＿＿＿＿＿＿__ . |:.:.:.:.:.:.:|
::|i::, ,| ::|i::, ,|.' |:.:.:.:.:.:.:| r=＝ﾆ＝=:、
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |::.ﾄﾞｳﾔﾗ ｶﾚﾉ ﾈｶﾞｲﾊ ﾄﾄﾞｲﾀﾖｳﾀﾞ
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |..:.::.ｸﾜｼｲ ｼﾞｼﾞｮｳﾊ ﾜｶﾗﾅｲｹﾚﾄﾞ､ ｶﾚﾉ ｶｵｦ ﾐﾃｲﾚﾊﾞ
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:..::.:.ﾏﾁﾉｿﾞﾝﾀﾞ ｹｯｶﾆ ﾅｯﾀｺﾄﾊ ﾎﾞｸﾆﾓ ﾜｶﾙ
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:.:.:.:.:.:.|
.:|i￣￣￣￣￣￣,l . .:|i￣￣￣￣￣￣,| . |､.:.ｸﾜｼｲ ﾊﾅｼﾊ ｱﾄﾃﾞ ｷｶｾﾃ ﾓﾗｵｳ
￣￣￣￣￣￣~ ￣￣￣￣￣￣~' .l､＼:.:ｿﾚﾖﾘﾓ､ ｲﾏﾊ ｺﾉﾏﾁｦ ｶﾚﾆ ｱﾝﾅｲ ｼﾃﾓﾗｯﾃ
!:.＼＼| ｲｯﾊﾟｲ ｲｯﾊﾟｲ ｶﾚﾄ ﾀﾉｼﾓｳ
|.:.:.. ＼|￣￣￣￣￣￣￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣
(・∀・ ) ))
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
――――――――――――――――――――────────────
; ' . : , ' : , : ; '
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
- 562 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:08:28 ID:suCIRtNV0
-
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿__ ＿＿＿＿＿＿__ . |:.:.:.:.:.:.:|
::|i::, ,| ::|i::, ,|.' |:.:.:.:.:.:.:| r=＝ﾆ＝=:、
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |::.:.:.:.:.:.| . . |!＿|＿|＿i|
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |..:.::..:: ﾎﾞｸﾉ ﾀﾋﾞﾊ ﾂﾂﾞｸ…
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:..::.:.:.:.| |!＿|＿|＿i|
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:.:.:.:.:.:.| |!＿|＿|＿i|
.:|i￣￣￣￣￣￣,l . .:|i￣￣￣￣￣￣,| . |､.:.:. :.:.| ' .|!＿|＿|＿i|
￣￣￣￣￣￣~ ￣￣￣￣￣￣~' .l､＼:.: :| . ￣￣￣￣
!:.＼＼|
|.:.:.. ＼|￣￣￣￣￣￣￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣
<ﾊﾔｸｼﾛﾖ!
(∀・； ) 三
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
――――――――――――――――――――────────────
; ' . : , ' : , : ; '
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
- 563 名前：（ ´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/03(金) 14:09:18 ID:suCIRtNV0
-
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿__ ＿＿＿＿＿＿__ . |:.:.:.:.:.:.:|
::|i::, ,| ::|i::, ,|.' |:.:.:.:.:.:.:| r=＝ﾆ＝=:、
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |::.:.:.:.:.:.| . . |!＿|＿|＿i|
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |..:.::..:::.:| |!＿|＿|＿i|
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:..::.:.:.:.| |!＿|＿|＿i|
::||￣||￣|||￣||￣||! ::||￣||￣|||￣||￣||! |.:.:.:.:.:.:.| |!＿|＿|＿i|
.:|i￣￣￣￣￣￣,l . .:|i￣￣￣￣￣￣,| . |､.:.:. :.:.| ' .|!＿|＿|＿i|
￣￣￣￣￣￣~ ￣￣￣￣￣￣~' .l､＼:.: :| . ￣￣￣￣
!:.＼＼|
|.:.:.. ＼|￣￣￣￣￣￣￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿_
|＿＿|〜
ε= (∀・ )
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
――――――――――――――――――――────────────
; ' . : , ' : , : ; '
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
【番外編 続・待つ人 糸冬】
<< 戻る >>
